SVX日記

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2005-03-20(Sun) 2005年ジンジャーエール事情

  今日は競馬。カミさんと、カミさんの職場の友達と3人で中山競馬場である。先日、花粉症に効く注射をインストールしたからノーガード戦法!! ……などと、自慢げにうそぶいていたオイラであるが、実際は「ゼンゼン効いてましぇ〜ん」状態なのであった。今年の花粉の量が強烈なのか、薬に対する体質が変わったのか、薬自体が変わってしまったのかよくワカランが、なんにせよ毎日3.3リッターは鼻水を垂れ流す今日この頃である。まったくシャレになって……ぶぇっくしょい!!

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  あまりの花粉に集中力を欠いたのか、6レース中に本命に近い馬番連複を2回当てた程度で、収支は激しくマイナス。カミさんはルールの理解もソコソコに、ナゼか大きくプラス。くそー、この忌々しい、花粉めッ!! 許さんッ!! 覚えておれよッ!! いつか燃やし尽くしてくれるわッ!! 金返せッ!!

  そんなこんなで競馬場を後にし、手羽先を看板に掲げる居酒屋で3人で反省会。ここでもオイラは花粉で目の痛みが収まらず、ひとり目薬をジャージャーと目にぶっかけては、ノドのアルコール消毒を繰り返す……と、そこで突然、隣テーブルの女子のジンジャーエールの注文に対し、ウェイターの問い返しの内容に耳を疑った。

  「甘口すか? 辛口すか?」

  なに? ジンジャーエールに辛口となッ!? むむ、これはタダモノでは……「え? 甘口と辛口があるの!? ……じゃ、甘口で」……って、ばっかもーん!! なんで甘口なんか頼むんじゃ!! 辛口を頼めば必ずや新しい世界に触れるコトができそうな状況だぞッ!! ……って余計なお世話だが。

  すかさずオイラも「こっちもジンジャーエール、辛口でッ!!」と注文である。いやなに、オイラはジンジャーエールという名前について、以前から疑問を抱いていたのである。ジンジャーエールを直訳すると「ショウガビール」だ。たぶん日本では一番メジャーなカナダドライのジンジャーエール。決してマズくはないが、その味にショウガビールとの接点は見出せない。その疑問を解く鍵が目の前にあるのであるッ!!

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  おー、きたきた。妙なビンじゃな。WILKINSON……って、おまえはミスタービーンか? な〜んてな……ゴクゴク……

  「辛ッ!!」

  ジンジャーエールの謎、ここに解かれり……というか、なんの工夫もなく直球で「ショウガビール」という味である。確かに辛口。思い切り辛い。例えるなら、甘いと思って口に放り込んだアメが、実はニッキアメだった、そんな感じである。少し経ってから、グイッと立ち上がる辛さ。うひゃー。

  しかしながら、コレこそジンジャーエールの原型に近い飲み物なのだろう。納得である。飲んでよかった。大半はカミさんに飲ませてしまったが、間違いなく飲んでよかった。コレを飲んだ後にあっては、カナダドライなど、とてもジンジャーエールと名乗れるモノではございませぬぞ、父上ッ!!

  しかし思えば、この種の食べ物はチマタに溢れているのではないかとも思う。例えば牛乳。最近「おいしい牛乳」という製品が人気だが、アレはおそらく殺菌工程に工夫を凝らし、本来の牛乳の味を十分に引き出しているのだろうと思われる。飲むと確かにおいしい。しかし元を正せば、それが本来の牛乳の味なのである。杏仁豆腐もそうだ。缶詰やパックでドカンと売っている杏仁豆腐は、寒天かゼリーのような食感であるが、そこそこの中華料理店が出す杏仁豆腐は、間違いなく豆腐と形容できる食感を持っている。また、日本のハムは加熱処理しているため本来はハムでなく、生ハムこそ清く正しいハムの姿という事実もある。

  別にフツーの牛乳、杏仁豆腐やハムが悪いとはいわないが、本来の味を知らないままというのは、少しサミしいコトのように思う。最近はスーパーのグローバル化も進み、直輸入された食材にも容易に手に届くようになっている。たまにはホンモノに手を出すのも楽しいかもしれないぞ。フランスパンやブルガリアヨーグルト、ジャーマンポテト、ベトナムコーヒー、アメリカンクラッカー、イタリアントマト、ダッチワイフ、トルコ風呂、中華三……昧……あ、あれ?