SVX日記
2005-09-02(Fri) 初出勤!! ……でなく、2回目出勤!!
さて、転職2ヶ月目にして、新しい職場に出向になったオイラではあるが、なにしろ職場が遠い。2時間弱はかかる。まぁ、乗り換えは一度だし、帰りはほぼ座れるので、それほど最悪な状況というワケではないのだが、それでも電車に1時間乗り続けているのだ。ぼーっとしていてはもったいないことこの上ない。早速なんとかするのである。
いつも使っているPCを連れて行ってしまうのである。何をするって、録り溜めるだけ、録り溜めて放置してあったビデオを、ここで消化するのである。すっごく面白くて好きなのではあるが、PCでは観る気にならず放置してあった「所さんの目がテン」とか「ダーマ&グレッグ」とか「xxxx」なんか、毎日1時間はビデオタイムにできれば、一気に消化できるぞ!! これはある意味チャンスである。
2005-09-04(Sun) 神林づかない休日
あー、最近はどーも日記をサボりがちである。忙しいのもあるが、なかなか気分が乗らないからでもある。日々、書こうと思えばネタがまったく無いコトも無いのだが、どうしても日記スタイルだと、機会を逸すると書く気にならなくなってしまう。まぁ、そのせいで大したことないネタでも日々更新できるといえばできるので、痛し痒しではあるのだが。
今日は、引越しをしてまだ日が浅いので、周囲を散歩するコトにした。実はこの辺り、転職する前に1年ほど暮らした場所にほど近く、完全に知らない土地ではないのだが、まぁ、歩いて移動すれば、いくらでも新しい発見はあるものである。ちょっと暑いが、デジカメを片手に、プラプラと歩いてみる。
なにしろ、家の近くに飲食店が多い。ラーメン、とんかつ、寿司、焼肉、カレー、洋食、和食、中華、全部が揃っているといえよう。そんなに外食を連発するのもアレなので、あまり家の近くにあっても嬉しくはないのだが、まぁ、悪くもないだろう。そのうちココで食いたい、たまにはソコで食いたい、などと考えながらテクテク歩いた。
しばらく行くと、ツタヤを発見。ビデオというかCD/DVDレンタルのツタヤである。以前に住んでいた場所にあるツタヤは特定の曜日では200円均一というサービスをやっていたが、ココではどうか? とりあえずちょっと借りたいものもあるんだけどなぁ……って、そんなサービスはローカルサービスでしたか、そうですか。いやなに、半額セールをやっていてくれるのは嬉しいのだが、いま借りたいのは新作なんだよね。
というのは「戦闘妖精雪風」の最終巻だ。1巻が出る前は150%の期待をしていたが、徐々に50%程度の期待値に下がった悲しい作品である。しかしながら最終巻には、もう一度、素晴らしいデキを期待しているのである。よっしゃ!! 置いてある!! んが、高いなぁ。当日に返しても400円弱ですか。しかも現在は都合で家にPS2がないのだ。基本的にLinuxサーバでmpeg1に落として保管するとはいえ、借りたときくらいDVD画質で一度は観たい。今日はあきらめよう。一緒に借りたかった、SeedDestinyのエンディング「君は僕に似ている」も借りるのヤメ。ちぇ。
何も借りずに散歩を継続する。某線路沿いを歩きながら、プラプラしていると本屋を発見。オイラの最寄の駅には、駅前に本屋がない。駅前に本屋がないと、どーも、住民の知識レベルが低そうでイヤなのだが、ないものは仕方ない。しかしながら、ちょっと離れたこの本屋、中規模なのでちょっとうれしい。そうそう、そういえば、神林長平の新刊が出ているハズだ。よしよし、ちゃんとハヤカワも置いてあるし、神林フェアに沿って平積みもしてあるぞ。どの表紙もオイラが持っているのと違うなぁ……
……って、なにー!! なんだッ!! このすき間はッ!! ココ、ココにあるべき本はどこへ行ったんじゃ!! ゴラッ、そこの店員ッ!! ココのスキ間にあるべき本は在庫はないのか? あるべき本ってなんだって? トボケるな!! 新刊の「鏡像の敵」だよッ!! なにッ!? ないだとぉ〜ッ!? キーッ!! なんで今日はこんなに神林づいておらんのだッ!!
結局、買わずに本屋を後にした。ま、それでも、売り切れってのがちょっと神林ファンのオイラにしては嬉しかったりもするのだが。実際、ここ数年、コンスタントに読みたい作家って、神林だけなんだよな。まいっか、アマゾンで買うか……アマゾンで買うと、送料を無料にしようと思って、余計なものまで買っちまうんだよな……。
そーいえば、毎週の楽しみだった「ガンダムSeedDestiny」がもうすぐ終わる。そんな中、ゲーセンでは「連合vsZAFT」が絶好調で稼動している。オイラは超ヘボなので、人間相手だとボッコボコにされてしまうが、オイラの好きなイージスにアスランを乗せて出撃すると、どーにも盛り上がってしまう。そうだ、アマゾンでイージスのプラモデルでも買おうか。検索、検索……ん? なんだかイージスだけで、エラい種類が出ているぞ。1/100イージスに、1/144HGイージスに、1/144イージスかよ!! 「鏡像の敵」が735円だから、送料無料の1500円を狙うには、1/144イージスでは、ちょっと届かない。1/144HGイージスでも買おうか……。
2005-09-05(Mon) ∀DSLナロードバンドに驚愕す
去る8月27日に引越しをした時、そのあまりの回線開通の手際のよさにYahoo!!BBには敬服させられた。しかしながら、さりげなく12Mの契約を8Mに落としていたオイラであった。直結しているサーバ以外、全て801.11bの無線LANでネットアクセスしているオイラの環境では、下りで2Mも出ていれば十分なのである。大事なのは常時接続であること。そして、できることならばサーバを設置している都合上、上りの速度はギリギリまで出て欲しいかな、てなトコロである。だから、12Mを8Mにダウングレードし、月に400円安く済ませる作戦は当然の選択であろう。
しかしながら、どーにも気になるのだ!! 一体全体、現在、回線速度はどのくらい出ているのか? そういえば、そんなコトを気にしつつ、モジュラーケーブルを高いものに交換しつつ、ウダウダしつつ、スプリッタを工夫したりしつつ、なにやら妖しげなノイズフィルタに手を出したりするのが、ADSLの黎明期には流行ったが、あれは一体なんだったのであろう? いま、そんなコトしとるヤツおるんかいな?
でも、一度くらいの「ブロードバンドスピードテスト」は縁起物であろう。無線LAN経由で接続されているノートPCで計測しても意味がないので、サーバにログインして外部にある自分のプロバイダスペースから、FTPでゴゴーンと、デカいファイルをダウンロードして速度を計測する……ん? キロバイトを、メガビットに変換して……おかしいな。一応、ネットワークスペシャリストの資格保持者なので、こんなトコロで計算を間違っている場合じゃないのだが……ま、気のせいだろう……無線LAN越しでいいや、ノートPCで計測サイトでの計測もやってみよう……。
奇妙なことに、上りは501kbpsも出ている……そりゃね、あたしゃ、さっき確かに言いましたよ。「大事なのは常時接続であること」って。「上りの速度はギリギリまで出て欲しいかな」って。確か上りは、仕様上は640kbpsが最高だから、ある意味、上りはギリギリ近くまで出ているともいえますよ。そりゃね、ADSLのAはAsymmetric、非対称のAですよ。だけどそりゃ、上りに対して「非対称に下りが速い」っていう意味であって、上りのが速いADSLなんて聞いたことないっすよッ!! ∀DSLかよッ!!
にしても、367kbpsって……これじゃ、ナローバンドとブロードバンドの中間みたいなモンだよ。ナロードバンドかよッ!! さすがにメールやネットサーフィンには大した支障はないけど、CDイメージや、WindowsUPDATEなんかしようと思ったら、ちょっとツラいんじゃないかなぁ。とほほほ。
NTTの局からの経路長はどれくらいかと思って、経路長検索をかけてみたが、なんだよッ!! 出ねぇよッ!! ウチは電話線がつながっていないのかよッ!! おまけにこのサイト、時間帯によってはサービスを停止するらしいぞッ!! 人間が入っているのかッ!? そりゃ、オイラは以前に「ATMって後ろには人間がいるんじゃないの?」って発言して、大笑いされたよッ!! だけど、全部機械なら、なんで時間帯でサービスを閉めるんだよッ!! そっちのがオカシイだろッ!! キーッ!! UFJ銀行はATMを24時間営業って、それが当たり前だっつーのッ!! 機械のクセに、休むな、ボケッ!!
……はぁはぁ。イキオイあまって脱線して、あまり関係のないトコロまで攻撃してしまった。まったくもって申し訳ない。わしゃ昔からムカついとったから、スッキリできてよかったわい。あー、すまんすまん、すまんなぁ。
しかし、正気に戻って考えても、下りよりも上りが速いというのは、どーにもヘンな事態である。12Mから8Mに変更したからといって、天下のYahoo!!BBが、ワザと回線速度を落とすなどという、イケズなコトをするとは思えないが、どーにも余計なコトを勘ぐってしまうオイラである。電話して調整してもらうというのもテではあるが、上りがイイ感じに出ているだけに、ヘンにイジりたくないという気持ちもある。悩むところだ……。
2005-09-06(Tue) PIAFSで京ポンする
あ、いや、そりゃね、意図したとおりには使えますよ。携帯の小さい画面のクセにOperaは素晴らしいレンダリングをしますよ。でもね、月に5000円も出して、使い放題コースを契約して、元を取るくらいにガリガリと使えるかといえば、オイラはそこまで使わないような気がするんですわ。あくまで「携帯単体」でという前提付きではあるけれども。
だって、家だろーが、ナロードバンドだろーが、一応は職場だろーが、ネット接続は可能なのだ。ウェブはフツーにノートPCで見たほうが効率的に決まっている。通勤の電車の中までウェブを見られる必要は、必ずしも、ないのだ。
しかし、どーにもウサンクサイのが、例のオンラインサインアップである。京ポンでオンラインサインアップは、必ずパケット通信で行う必要があるため、データパックminiの契約だったオイラは、パケットが利用できるコースに変更するコトを余儀なくされた。しかしながら、一旦オンラインサインアップを済ませてしまえば、またデータパックminiに戻してもいいような気がしてきているのである。
さらにヘンなのは、オンラインサインアップを済まさないと、PCにモデムとして認識すらされないという点だ。オイラは京ポンの前にJ700という端末を使っていたが、データパックminiの契約で、フツーにモデムとしてPCに接続して使っていたぞ。なんでそれができなくなっているのだ? しかもJ700は、京ポンと同様のオンラインサインアップをPIAFS通信にて行うコトができた。京ポンだってPIAFS通信でオンラインサインアップさせてくれたってナニもオカしなコトはないではないか。
極めつけは、オンラインサインアップを済まさないと、通常のメールの作成機能が動かないという点である。強制的にオンラインサインアップに進まされてしまう。別にPIAFSでメールを送信させてくれてもいいだろう? 何のためにSMTPとPOPプロトコルを搭載しているんだ?
こーやって、PIAFS通信にコダわる理由は、パケット通信料の高さに気付いてしまったオイラがいるからである。前回も書いたが、時間従量のPIAFS通信のが、圧倒的に安いコトが多い。パケット代は高すぎる。のんびり通信したい時はパケット通信も悪くないが、それにしたってあまりにPIAFSに比べて不利であることが多いのだ。
試しに京ポンのカメラで撮影した画像を2枚、メールに添付して送信してみよう。カメラの画像は20k〜30kくらいだ。ざっと2枚で39kと仮定すると、それを添付するから、BASE64エンコードのサダメにより、3/4倍になって52kにふくらむ。52kを128バイトのパケットに換算すると、416パケットだ。1パケットが0.1円だから、これだけで40円以上するのだ!! なんだよ、それ!! さりげなく、ダマされていないか? こんな程度の通信、PIAFSなら64kだから倍速で送れて、実質10秒くらいで送れるから、10円ソコソコだぞ。京ポンはPIAFSメールが使えないから、PRINにつないで送信する都合上、15円程度かかってしまうが、さすがに40円はかからない。まったくどーなっとるんじゃ!! これでは進化どころか退化ではないか!!
実はオイラ、パケット通信に憧れていて、京ポンで初めて使うことができて、かなり期待していたのだが、完全に裏切られた気分である。ぜんぜんPIAFSのがイイ。パケットならメールが自動的に届くのは嬉しいが、それだって月に300円出してライトEメールを契約すれば、似たような環境に持ち込むコトができるのだ。あー、以前のJ700だったら、ライトEメールにフル対応だから、ライトEメールに中途半端な対応しかしていない、京ポンの倍くらいの長さを送ることができたのだ。京ポン、ダメじゃーん!! ケチにはキビしいよ、キビしすぎるよ!!
2005-09-10(Sat) LPICレベル1を受験す
つまらない公務員をやめ、IT業界に転職するに先立って、バカみたいにIT系資格を取得していた時期がある。もう、5年くらい前になるか。いくら未経験可と書いてあったところで、未経験でいいワケはないし、ホントに未経験で勤まったなら、それはロクな仕事ではないだろう。資格を持っていればエラいとは思っていないが、手土産程度にはなるだろうというのがオイラの考えである。実際には、手土産どころか絶大な効果があるというのが実感ではあるが。
話を戻して、業種を移るに当たって、IT資格を取得しまくった。情処二種(現、基本)、初級シスアド、CCNA、MCSE、OracleSilver。ベンダー系資格はあまり……というか、まったく役に立たないというのが印象ではあるが、なにしろ受けまくった。簡単にMCSEと書くが、これは6個の試験に合格して得られるもので、12,500円×6の威力を持つ資格である。その威力は主に受験者の財布を直撃する威力ではあるのだが……。
そんなこんなで、4年強の派遣社員みたいな、なんちゃって社長を廃業し、約2ヶ月前から、正社員として某社に就職したわけではあるが、Linuxをサポートするからには、LPICという資格を取得していることが望ましいらしい。私の所属しているこの某社は、社員の価値を高めるために、資格の取得を強く奨励しており、資格に対してかなり高い評価をしてくれる。先も書いたように、必ずしも資格を持っていればエラいとは思わないが、持ってないよりはいい。そういうモチベーションを持っているのも悪いコトではない。だから、資格至上主義とまではいかないが、そういう我が某社が好きである。
前置きが長くなったが、そういうワケで、数年ぶりにベンダー資格を受けることになったのだ。科目はLPIC。Linuxサーバの管理者系の技術資格である。現在、LPICにはレベル1, 2があり、各々2個の試験に合格することで、資格を得ることができる。本日オイラが受けたのはLPICレベル1、試験101と試験102である。
かなり前の話になるが、ジャンク屋で300円で入手したオライリーのLPICレベル1の教本と、社内Web研修を受けて、試験に挑むのである。自宅ではかなりイジり倒しているLinuxであるから、こんなもんはハナクソほじくりながらでも、合格せねばならない。いまだに正体を現していないLPICレベル3くらいは好敵手として相手をするつもりであるが、レベル1, 2くらいは、北斗の拳のザコ敵くらいのつもりで、ひでぶ、あべし、とサクサク倒す予定である。
しかし、アレだ。オイラの会社はそういう会社だからか、資格取得の際の受験料は会社が負担してくれる。バウチャーチケットというものを事前にもらっているので、タダで受験できるのだ。例え落ちても個人負担はなし。リベンジの際も、また負担してくれる。ただ、だからこそ、そういう状況下で落ちるなどというコトは許されないと思っている。だって、2科目で3万でっせ? いくら会社の金といえど、オイラの金銭感覚は、人の金にまで及ぶのである。人の金といえど、もったいないったら、もったいないのだ!!
試験勉強は適当にした。情報処理試験と違って、暗記系の試験である。不思議なことに、manページを開けばいくらでもカンニング可能な、スイッチ(-pとか-cとか)を丸暗記するような問題がとても多い。そういうワケで、試験の質としては情報処理試験よりも3段階くらい落ちる試験だと思っている。特にこの業界では、記憶力なんてモノより、問題解決能力、情報検索能力こそがモノをいうと、オイラは思っているからである。
というわけで、半分バカにしながらも、イザ試験である。R-PROMETRICという試験を管理する会社の、PCを用いた全自動受験システムで受験するのである。基本は、ラジオボタンで多肢選択式。一部はチェックボックスによる複数選択式、テキストボックスによる直接回答もある。
……が、む、むずかしい……むずかしいというか、Linuxサーバを管理するうのに、そんなコト知ってなくたっていいじゃんという問題が目白押し。モトが英語の問題だからか、出題の日本語もかなり怪しい。そもそも出題される問題の質も、かなり疑問を感じるレベルである。
あまり具体的に問題を書いてしまうと、問題バラしに相当し、受験に当たっての契約違反に相当するのであまり書かないが、いくつか疑問を感じた問題を挙げてみる。例えば、chmodでファイルのパーミッションを変更するのだが、選択肢に英字指定が入っている。オイラは8進で指定したコトしかないので、どうしてもあやふやなのだが、そういう知識も強要される。また、crontabで月曜日と火曜日に、と書いてあるのに、曜日のトコロに1, 2と書いてある選択肢がない。1, 4ならあるが、これはThursdayをTuesdayと誤訳したために違いない。極めつけは、一般ユーザのログイン時にメッセージを示したい時は、どのファイルにメッセージを記述すればよいか、との問いに、選択肢として/etc/issueと/etc/motdが挙がっているのだが、単に「ログイン時」などと曖昧に書かれても困るのである。これは翻訳者の知識のなさに基づく誤訳だよなぁ。ちなみに、約5年前に受けたCCNAは英語の原文を確認することができたが、今回はできなかった。こーゆー翻訳レベルなら、それくらいデキるようにしておいてもらいたいものである。誤訳こそないものの、10%くらいの問題では文章の意図を読み取るのに苦労したぞ。
2005-09-11(Sun) 某国のイージスに浸る
「亡国のイージス」を観にいった。この作品、いつ頃かは忘れたが、話題になるかなり前にひょんなコトから原作を読了していたりする。以前の職場の隣の同僚に「面白いから読んでみなよ」と本を借りたのだ。あまり、人から薦められた本を素直に読むコトの少ないオイラだが、この作品は「半ば軍事オタクの趣味の産物だろ」とバカにしながら読み始めたトコロ……面白いじゃん!! かなり爽快な活劇である。くたびれた自衛隊のオヤジと、若くて切れている特殊工作員の、大活躍である。色恋沙汰は一切なく、適度にドンパチを取り混ぜ、ラストまで一気に突っ走っていく。
以前に読んだ「忍者レイ・ヤマト」シリーズを思い出した。作者は、もう過去のことにしたいのかもしれないが、今は歴史物を書きまくっている井沢元彦の作品だ。現代に生きる忍者の大活劇。こっちは、リアリティこそ低いものの、亡国のイージスよりも数段スケールが上だ。もう一度、読みたい気がしてきた。4冊くらい出ていた気がするが、オークションでまとめて買うのもいいかな。
話を戻して「亡国のイージス」の魅力はなんだろう? リアリティ? アクション? 原作を読んでしばらく経つので忘れてしまった。ストーリーの概略と、面白かった、というコト自体は記憶しているのだが、心に何が残ったかといわれると記憶にない。さて、前置きが長くなったが、そういう状態で映画を観にいった。
で、観た。くたびれた自衛隊のオヤシの役が真田広之。どう考えても原作に比べてカッコよすぎるだろ!? と思ったが、見た目もダサくまとめているし、あまりカッコよくも演じてない。これはなかなかの配役ではないだろうか。それから、若くて切れている特殊工作員の役。名前は忘れたがスッゲェキレ顔の兄ちゃん。オイラ的にはこれ以上の配役を考えられないほどのジャストフィットであった。艦副長の寺尾聡も、ものすごい存在感を醸し出している。実際に語ることなく、そこに居るだけで語る役者である。すげぇ。ダイスの佐藤浩一。何かを腹に抱えつつ、張り詰めた雰囲気がカッコよすぎ。悪役の中井貴一もこれまたイイ。普段、カッパやタヌキとミキプルーンを食べているのがウソのような好演であった。
映画の内容は、完全に原作を踏襲する形。原作を読んでいないと説明不足かなとも感じたが、なかなかどうして、あれだけの情報量をよくこの時間に詰め込んだと感心する。ダルく感じる時間もないし、適度な時間間隔で、アクションが挟まれテンポもいい。自衛隊全面協力だけあって、安っぽさを感じる映像もほとんどない。邦画で久々に納得できる作品だと感じることができた。
ただ、難を言えば、スッゲェ金がかかっている映像がない感じ。序盤のクライマックスである、乗っ取られたイージス艦からのハープーンによる攻撃で、自衛隊の護衛艦が沈没するシーンは、艦橋での「全員!! 衝撃に備え!!」というシーン(これ自体はすごいリアリティだが!!)の後、カメラがぐぐーっと引いて、着弾シーンは、ライターの火がポッと着いただけって感じ。そりゃ、これも表現方法のひとつではあろうが、なにも「処女を失ったコトを花びらがハラハラと散ることで表現する」ではあるまいし、アレはあんまりではないだろうか?
また、モノスゴいテロが企画されているのに、その緊張感がサッパリ伝わってこない。ココは一発、テロが起こって地面が死体だらけになっているような、想定映像を出すと違うと思うのだが、お金がかかるからか、そういう映像もなし。実は、この映画、意外とお金がかかっていないのだろうか? ほとんどイージス艦の中のシーンだけで済んでいる気もするし……。ま、それはそれで、工夫なのだけれど。
欲を言えば、時間内にひととおり原作を踏襲できたのはいいが、原作にあるエピソードを全面に平坦に伸ばしてしまっており、今ひとつ映画を観た後に残るものが少なかった気がする。あまり監督の色を出すのもどうかとは思うが、主役のふたりのどちらかの過去にスポットライトを当てるなり、もう少しひとりの登場人物に感情移入させてもいいのではないだろうかとも思った。原作では、どちらもそれなりの過去が描かれていた気がするので。
さて、日本のイージスを片付けたところに、ちょうど届いたのが連合の……というかザフトのイージスである。先日よりガンダムSeedにハマっているのだが、終いにはアマゾンの送料無料にカコつけて、プラモを購入してしまった。このイージス、カギ爪形状に変形するのがウリの赤いガンダムで、オイラはシリーズ通して一番好きだ。
まー、いい歳してガンプラかよ!! という意見もあろうが、久々にプラモデルを作るのも悪くない。なかなか楽しい。かなり楽しい。しかし、アレだ。アニメの世界では、変形はロボットの花であるが、ここ最近は、実際に完全変形をオモチャで再現しなくてはならないから、メカニックデザイナーの苦労も伺い知れるというモノだ。
変形といえば、マクロスのVF-1バルキリーが最初だろうか? 初めて変形の仕組みを知ったときは、かなり驚いた記憶がある。なにしろ、それほど破綻なく、飛行機が人型になるのである。厳密に言うと、若干スタイルに崩れが出るが、なにしろ絵の中だけに留まらず、現実の世界(つまりプラモデル)でも変形するというのには驚いた。
2005-09-15(Thu) タマ出て、タマげて、困りまくり
今日は職場の歓迎会……なのだが、あろうことか午後から都内に出張が入ってしまった。タイミングが悪いのは仕方ないのだが、直帰できれば、つくばエクスプレスに乗って帰宅するコトもできたのに……またもやオアズケ状態。結局マヌケなコトに、夕方から宴会のために職場に戻る状態になってしまった。
が、この出張の会議で、結構せっぱ詰まった状況に追い込まれてしまう。会議はそれなりに盛り上がったのだが(重要な会議ほど「盛り上がり」は重要である)、どう考えても、少しだけの時間でも、職場に持ち帰って仕事をしなければならない気がする……あぁ!! おかしい!! いままでのオイラのスチャラカぶりは、どこへ行ったんだ!! ま、それだけ、時間が迫っているというコトであり、そして、オイラの担当分野を直撃しているというコトなのではあるのだが。
新宿から、職場方面に戻る……宴会は19時から。チクタクチクタク。職場の最寄の駅から、職場までは約15分。アカン……18時15分に駅に着いてもどうにもならんではないか。主役が宴会をほっぽり出すワケにもイカンし……しゃーない、また明日ガンバろう。なんだかんだいいつつ、やっぱりそれなりにスチャラカってしまうオイラなのであった。結局、そのまま乗り越して、宴会会場の駅で降りる。
が、困った……18時20分から18時までは40分もある。ゲーセンでもあれば、ちょっとイージスで連合を叩きのめしていようかと思っていたのだが、ゲーセンが見当たらない……あるのは、しょうもないエロ古本屋とパチンコ屋ばかり……ま、いっか? パチンコ屋で時間をツブすか? 何年ぶりかなぁ、オイラがパチンコするのは。
そういえば、最近……でもないが、チマタではエヴァンゲリオンをモチーフとしたパチンコが大人気と聞く。もう、置いてないかな? おぉ!! 置いてあるぞ!! どうせ遊ぶなら、コレでしょッ!! コレしかないッ!! 椅子に座って、シンクロ率を上げる。シンクロ率50%、60%、70%……脇の玉貸し機に千円を投入する……ナンだコレ? どうやって玉を出すんだ? サッパリわからん!? シンクロ率急激に低下!! パルス逆流!! エヴァ起動しません!! 出鼻をくじかれたオイラは、もう暴走寸前である。
しかし、なんだこの台は。中心にやたらとデカい液晶画面がついている上に、右側半分はエヴァ初号機の模型で占められている。玉が通るのは左の狭い部分しかない。なんか、パチンコというモノの概念を考え直させられる台である。しかし、アレだ。エヴァの雰囲気は出ているかな。特に右上の7segのLEDなんて、アニメに出てきたエヴァの「活動限界表示パネル」を、メカでそのまま再現しているではないか。やっぱり、画面に絵を表示するより、こういうのは実際の部品で作りこんだほうが、説得力が違うというものだ。これには金がかかってそうだなぁ。廃棄台からジャンクで入手して、ノートPCのバッテリ残量でも表示させたいなぁ。電源コード(アンビリカルケーブル)を抜くと、減算を始めちゃったりなんかしてね。
……とか、感心しているうちに、千円分の玉はスコーンとディラックの海に吸い込まれてしまっていた。ガーンッ!! まだ、10分も経っていないのに!? どうしよう!? 千円で20分くらいは遊べると思ったのに……仕方ない……あと千円だけやってみるか。つーか、一回くらいリーチしろよ!! さらに千円を投入して、エヴァ再起動!! お? いきなりリーチ!! エヴァ2号機がクジラ使徒のガギエルをブン投げて(あれ?こんな勝ち方だっけ?)、大当たりだ!! わぉ!! こりゃエエわ!!
軽快に主題歌の「残酷な天使のテーゼ」が、フルコーラスで流れる中、玉が出るわ出るわ。アッという間に箱が一杯になる。これなら、ちょっとはプラスになるかも……ん? なに? 確率変動とか書いてある? オイオイ……オイラはこれから宴会があるんだけど……出るのはイイけど困るなぁ……イカン……また、大当たりしてしまった。なんだかなぁ。久々にやるから、毎回ビギナーズラックなのか? オイラ、数年前にパチンコした時も連チャンして、8千円くらい儲けた気がするんだけどなぁ……あ゛ー、3連チャンだよ!! もう19時になっちゃってるよ。アレ? 携帯電話に着信がある……ヤベぇ……もう出なくてイイよー、自分でアンビリカルケーブルを切断したいよー。
結局、3連チャン後に確率変動は終わったらしく、通常モードに戻って無事、終わることができた。気がつくと、2千円目の後半の500円は玉貸し機に入ったままだ。えぇい、そのまま換金じゃ!! 結局3箱半も出てしまった。フロアのお姉さんが玉を計量して、レシートみたいな紙をくれた。その紙をカウンターに持って行けと言われる。
カウンターに持っていくと、余り球をどうするのかと聞かれる。どうすりゃイイのか知りたいのはコッチのほうである。ソノ辺のオカシを持ってけと言われて、ソノ辺のオカシをゲットする。そして、まだ難関は続く。換金所がワカらねぇ。どこだー、換金所!! 結局、聞いて、たどりつく。スッゲェ離れている、裏手にある。んなもん、ワカるか!!
しかし、一から十まで聞かないとパチンコで遊べないオイラって、一体なんなんだ? ……というより、パチンコってハナから一人で行くと、かなり敷居が高い遊びだと思う。遊び方の説明なんてどこにも書いてないのだ。ただ玉の移動禁止とかデカデカと書かれても、意味がよくわからないし。
2005-09-17(Sat) 「紅の魔爪」イージス完成
さて、先週の日曜からボチボチ製作してきた、ガンダムSeedの「イージスガンダム」だが、やっと完成することができた。別に改造もしてないし、色も塗っていない素組みであるが、最近のガンダムのプラモデルは、特に色を塗らなくとも、ほとんど完璧にアニメに出てくる状態のままの色を再現する。昔のガンプラが、色を塗らないと「真っ白」一色だったコトを考えると、大した進化である。
接着剤が必要ないというのも恐ろしい進化である。やるコトは、部品を切り出して、ハメるだけ。少々モノ足りないくらいであるが、まぁ、一部スキ間が空く部分はあるから、必要に応じて接着してもいいだろうし、こだわるなら、パーティングラインを消してもいい。もちろん塗ってもいい。そういう意味で、素晴らしい進化であると思う。そうそう、気がつけば「バリ」というモノも皆無になっている。技術の進化は恐ろしい。
もひとついうと、プラモデルの造形や、可動の仕組みなんかも、かなり進化している気がする。それなのに、製品ラインナップは充実しまくりだ。もともと、プラモデルを売ってナンボ、というガンダムという市場であるが、Seedに登場するモビルスーツの量は、ファーストに比べ、ハンパでなく多い。全部がプラモデル化されているワケではないが、概ね1/100スケールと1/144スケールの2タイプが出ており、主力機では4タイプくらい出ている。それもこれも、やはりCADの進化のおカゲだろう。きっと、相当に設計作業を簡略化できているに違いない。しつこいようだが、素晴らしい技術の進化である。
さて、この辺でムズかしい話はヤメて、完成したイージスを見てもらおう。Seedのプラモデルを作ったのは初めてなので、他と比較はできないが、このイージスは変形するため、他のモノより基本的な強度が劣っているとは思うが、ちゃんと自立するし、スタイルもかなりのモノだと思う。昔のモノに比べたら、ポーズの自由度も格段に高い。かなり遊べるといえよう。
そして、変形してツメ形状にしてみる。これまた、素晴らしくちゃんと変形する。ここまでちゃんと変形すると、メカニックデザイナーは、紙上でのデザインなどせず、ハナっからCADでデザインをしているとしか思えない。たぶん、そうなのだろう。
ちょっと笑いをとって申し訳ないが、こういう「ロボット→別の形態」を再現する場合、一番問題になるのが、頭と手の処理である。ロボットではない形態で、頭や手が出ているとチョット醒める。その点、イージスは手は取り外し、頭はうまく隠れるようにデキている……が、出そうと思えば出せてしまう。あー、スマン。とんでもなくカッコ悪いポーズを作ってしまった。ごめーん。
あまりにカッコ悪いポーズを披露したからか、突然イージスがキレ、オイラに向かってきた。ツメ形状では、相手に取り付いて、スキュラという大砲を撃つのが、イージスの基本戦法である。すんでのトコロで、アスランの説得に成功し、スキュラを撃たれずにすんだ。あー、よかった。
プラモデルの箱に書いてあるウンチクを読むと「本来この機体は他の4機(デュエル、バスター、ストライク、ブリッツ)との連携行動においての指揮機的な役割を果たすため、その名を冠されたと思われる」とあるが、その名の「イージス」とは「盾」の意味であり、わかったようなわからないような感じ……。
2005-09-18(Sun) Fedora 4 Crash!!
さて、Linuxのサポートを始めて2ヶ月と少し。オイラに期待されるサポートのレベルは「全部」であるらしい。というか、全部できれば、一番コアなカーネルの部分がメインの担当になるだろう。ようやく、カーネルのコンフィグ&再コンパイルができる程度のオイラが、そのレベルまで行くためには、少しずつでもカジっていくしかない。ホントにできるのか?
カーネルのサポートを行う場合、究極の原因究明方法は「クラッシュダンプの解析」である。LinuxではWindowsでいうトコロの「ブルースクリーン」を「カーネルパニック」と表現するが、最近のカーネルでは、その際にメモリ内容をまるごとディスクに書き出す機能が備わっており(厳密に言うと機能を付加するコトができ)、それを「クラッシュダンプ」と呼ぶ。そいつをシコシコと解析して、原因を追求するのである。
当然ながら、クラッシュダンプの解析の練習をしようと思えば、クラッシュさせる必要がある。だからといって、家のWebサーバ(このページをせっせと送り出しているLinuxサーバを)クラッシュさせてしまうワケにもいかない。だいたい、職場でのサポート対象はRedhatLinuxのESとAS、2.1と3だ。家のDebianとはかなり様相が違う。できれば、なんとかEL3を入手して、職場と同じ環境を作り出したいところではあるが、これはかなりの高額商品なので、Redhatのパイロット版(実験台であり無料版)であるFedoraCoreをインストールしてゴマかすことにするのである。
さて、じゃ、早速ダウンロードである。Fedoraの最新版は4。RedhatのEL/AS3が2.4カーネルであるのに対し、FedoraCoreは2から2.6カーネルである。まー、もうすぐウチの職場でもEL/AS4のサポートが開始されることだし、今からバリバリと2.4を注力するよりは、2.6主体で2.4に応用したほうがよいであろう。インストールするのはFedoraCore4とする。4を選択する事によって「FedoraCore For(4) Crash」というダジャレも効くコトだしな。がはははは。
しかしちょっとまて。インストールに必要なCDは4枚。ISOイメージを落とすのはいいが、600Mを超えるのを4枚である。今の400k弱というナロードバンド環境で落とすとどうなるのか? しかし他に手はないし……やってみる……朝の9時からwgetでダウンロード開始……うわ、進捗グラフが動きゃしねぇ……こりゃ、待ってられねぇや、えぇい!! 2枚目以降も同時にダウンロードしてやれ!! wgetを4発走らせて、放置。
昼間にちょっと調べ物をしようとしたカミさんに、ネットが遅いとブツブツいわれつつも、自分のWebアクセスにもかなりの支障をきたしつつも、ダウンロードは遅々として進まない。あきらめて、出かけて、戻ってきても、まだやっている。実に、完了したのは午後の10時。13時間もかかってしまった。
Debian上でCD-Rに焼く。cdrecord ウチのCD-Rは6倍速である。1枚目からまったりと焼く。1枚目が焼きあがったトコロで、インストール対象のPCに入れてインストールを開始する。これぞ、トコロテン式インストールである。
インストール対象のPCは日立の一体型デスクップ。233MHz、128Mというプアさながら、なかなか素直な素性のマシンである。ジャンクで1万円で購入したモノであるから、液晶画面全体にタワシでコスったような妙な白い痕があるが、んなコト気にしない。黒バックであれば多少気になることもあるが、そもそもサーバ用途なら、画面なんてほとんど必要ない。
ここからは、覚え書き風にインストール項目を列挙していこう。CDからブートしてENTERで開始、Welcome to Fedora Coreの画面でNext、Language Selectionで日本語を選んでNext、キーボード設定で……オイラぷらっとほーむで買ったFKB8579という英語キーボードを使っているんだけど「アメリカ合衆国」と「U.S.インターナショナル」のどっちを選んだらいいんだ? ……なんとなく「U.S.インターナショナル」を選んで次、インストールの種類ではサーバを選んで次、ディスクパーティションの設定でDiskDruidを選んで次、ディスクの設定は、/bootに100MB、swapに256MB、/に10000MB、/dumpに残り全部4299MBを割り当てる。ブートローダの設定はそのまま次、ネットワークの設定では、DHCP解除、起動時にアクティブ、IPアドレス192.168.2.3、マスク255.255.255.0、ホスト名は手動設定でbyakko.itline.jp、ゲートウェイとDNSには192.168.2.128を設定する。はぁはぁ、まだまだ続くぞ……。
ファイアウォール設定は有効にして、ssh、http、ftp、smtpの全てを許可、SELinuxは(よくわからないが)有効にして次、タイムゾーン設定は東京のままで次、Rootパスワードには「GAT-X303」を設定して(ウソだけど)次、そこからかなり時間がかかって、パッケージグループの選択画面へ。X Window System、GNOMEデスクトップ環境、エディタ、グラフィカルインターネット、テキストベースのインターネット、サウンドとビデオ、サーバ設定ツール、Webサーバ、メールサーバ、Windowsファイルサーバ、DNSネームサーバ、FTPサーバ、開発ツール、言語サポート、管理ツール、システムツール、印刷サポートを有効にして……ぷはー!! 再起動。すでに午前1時42分である。
再起動すると、ようこそ画面。ライセンスにagreeして次、日付と時刻を確認してntpを有効、genmei.itline.jpを指定して時刻を同期して次、ディスプレイはGenericLCD1024x768を指定して次、サウンドは鳴らなかったけど次、追加のCDはないので次……やっとこさ、セットアップ完了である!!
再起動すると必要もないのに、グラフィカルログイン画面が現れる。縁起物なので、一度はログインしておくか……しかし、さすが233MHzでのGNOMEは遅い……こりゃテキストベースログインのがイイな。忘れないうちに、/etc/inittabを編集「id:5:initdefault:」を「id:3:initdefault:」に修正しておく。
そうだ。試しにsysrqキーによる、強制コマンドを試してみよう。Linuxにはsysrqキーとの組み合わせにより、いくつかの命令を直接与えるコトのできる機能が備わっている。このsysrq機能を使えば、手軽にパニックを起こすこともできるので、まずは安全装置を解除しなくてはならない。とりあえず、一時的な解除のためには「echo 1 > /proc/sys/kernel/sysrq」を実行すればいい。実行して、Alt、SysRq、Sと、重ね押しをする……見た目は何も起こらないが、/var/log/messagesの最後に……
Sep 18 02:10:31 byakko kernel: SysRq : Emergency Sync
Sep 18 02:10:31 byakko kernel: Emergency Sync complete
2005-09-19(Mon) 流山を流れてみる
今日は天気もいいので、再び周囲を散歩してみるコトにした。とりあえず、目的地は流山の図書館。どうやら流山市役所の近所にあるらしい。車で行けばヒョイと行ける距離ではあるが、ワザワザ電車に乗ってみる。流山市には、全線で5.7kmしかない「流山電鉄」というプリティな交通機関があるのである。せっかく流山に住んでいるのに、コレをまったく利用しないというのも、もったいない話だ。
近所の、無人駅のようで無人駅でない、微妙な駅から電車に乗る。線路は単線、車両は2両編成である。この流山電鉄、奇妙なコトに各列車に愛称がついている。ブルートレインではないが、小さなヘッドマーク(?)まで付いている。この名前は車体の色ともリンクしており、黄色の「なの花」、オレンジの「流星」などがある。今日は、青色の「青空」号に乗車して流山である。なんか、電車で終端駅まで乗ると、妙な旅情を感じるのはオイラだけだろうか。
図書館は駅から歩いて10分くらい。はっきり言って古いし本のラインナップもヘボい。DVDコーナーには、比較的フツーの映画が数十本置いてあるが、全部借りられている。なんだかなぁ。何か本を借りようと思って来たのだが、ハードカバーを借りても持ち運びがウザくて読めやしないし、文庫は量が少なくて読みたいと思うようなモノがない。まぁ、読む時間もないのだけれど。
一方で技術書も……こういってはなんだが、最近は読むに値するような本がない。PC関係の書籍から新しい知識が得られるコトはあまりないからだ。電子工作関係の書籍も、似たようなもの。この世界では、飛ぶように時間の過ぎるから、インターネットから情報収集するのが似合っている。オイラは、書籍を基本的な情報を網羅的に得るためのもの、と位置付けている。何が知りたいのかワカらないという状態には、書籍は役に立つが、その段階が終わったら、雑誌やインターネットで十分である。やたら本を揃えても、役に立つ場面が来る前に、情報が古過ぎて使えなくなる。だいたいGoogleがないから、読む気になれない。やはり、書籍は頭から基本を学ぶためのものだな。
そんなコトを考えつつ、併設されている博物館も見て回る。こっちは意外と新しい知見に出会うことができた。流山電鉄の開業は大正5年。そんなに古いのかよ!! 今や武蔵野線の通っている南流山駅周辺が事実上の中心地となっているが、そういうコトなら市役所が流山駅付近にあるのも頷ける。江戸川は運河でもあったろうから、川っぺりに沿って発達したんだろうな。この辺りの特産は醸造モノ。酒、味醂、醤油、味噌。なんでも昔の女の人は、味醂を酒代わりに呑んでいたらしい。そういえばオイラ、味醂って意識したことがないな。今度、呑んでみることにしよう。
ちなみに、武蔵野線の開業は昭和48年。運賃は現在の約1/4。開業当時のパンフレットが展示してあったが、誇らしげに「自動きっぷ販売機」や「自動改札機」の説明がしてある。なるほど。現在と同じく府中本町まで行っているが、当時は現在よりも駅は3つばかり少なかったようだ。最近つくばエクスプレスが開業したが、やがてつくばエクスプレスの開業も歴史の一部になる時が来るのだろうな。
個室みたいなトコロに通され、落ち着く。うなぎといえば、出てくるまでに時間がかかるのがいい。ビールを注文してまったりとする。しかし、なんだこのメニューは。「勇」の名の付く料理がやたらと多い。なんでも、この辺りは新撰組の近藤がとっ捕まって斬首された地ということで、ブームに便乗しているようだ。勇丼、勇重、勇餅……しかし、勇サンデーはないだろ。そんな甘味に自分の名を付けられた近藤勇は、あの世で悲しがっているに違いないぞ。
2005-09-20(Tue) sshの公開鍵を公開してみる
sshの説明はあちこちにあるので、オイラはちょっと変わった説明をしてみたいと想う。sshとは、サーバにログインするための「認証」と「認証後の経路の暗号化」を組み合わせた、セキュリティ的に安全なリモートアクセスサービスのコトである。具体的には、クライアントの情報をサーバに登録し、登録されたクライアントからはパスワードなしでサクッとリモートログインできるようにする。それが、一般的な使い方である(少なくともオイラはそう思っている)。
で、この場合、事前に、(A-1)クライアントの鍵ペア(秘密鍵、公開鍵)を作り、(A-2)サーバにクライアントの公開鍵を登録する、という設定が必要となる。いわば、秘密鍵とは「指」であり、公開鍵とは「指紋」である。
サーバへ登録後のログインの際は、(B-1)クライアントがサーバに公開鍵を渡す、(B-2)サーバはその公開鍵の登録を確認し、乱数を公開鍵で暗号化して返す、(B-3)クライアントは受け取った暗号を秘密鍵で復号してサーバに返す、(B-4)サーバは受け取った数値が最初の乱数と同じなら認証成功となる。
しかし、ちょっと不思議なのが、多くのサイトに(A-2)の過程で「フロッピー等でサーバに公開鍵を登録すること」という記述のあるコトだ。「ssh フロッピー 公開鍵」でググれば、いくらでも出てくる。なんで「公開する鍵」を、秘密的な手段で運搬する必要があるんだ? こんなもの、セキュリティ的に安全でないtelnet接続経由でも構わないのである。ほれほれ。ウチの公開鍵だぞ。
公開してもいいからこそ、公開鍵なのである。公開鍵を盗まれたトコロで、それから秘密鍵を得ることは不可能なのである。公開鍵を悪用しようにも、それをサーバに登録すれば、そのサーバにクライアントを招待するだけのコトしかできないのだ。
まぁ、Windows(クライアント)上で鍵ペアを作るのが難しいから、Linux(サーバ)上で鍵ペアを作り、秘密鍵をクライアントにフロッピーで運ぶ、という本来と逆の作業手順から広まった誤解なのであろうが、まるでsshを理解していないというコトがバレバレである。こんなチュートリアルを書いている管理者自体がセキュリティホールであるといえよう。
オイラ的に危険なコトを挙げると、1)サーバ上で秘密鍵を作ることが危険である、2)フロッピーで持ち出すことが危険である、3)秘密鍵をWindows上に置いておくことが危険である。逆に安全なコトを挙げると、1)sshを利用したリモートからの秘密鍵の登録は安全である、2)公開鍵の公開は安全である(^^;)。1)で注意しなければならないのは、ssh上からftpを利用しては意味がないないということだ。画面上をマウスでドラッグしてペーストしたり、scpを使う必要がある。意味のワカんない人は、危険を覚悟でフロッピーで秘密鍵を運んでください。たまにはスパイごっこも楽しいモノである。F-14で秘密鍵を運べば、気分はアフターバーナーIIである。
余談はさておき、クライアント側で「ssh-keygen -t rsa」を実行(あ、オイラのクライアントマシンにはcygwinが導入済みだ)、パスワードはリターン空打ちで、.ssh以下に、秘密鍵「id_rsa」と公開鍵「id_rsa.pub」を生成する。一度「ssh byakko -l furuta」として、パスワード入力によりFedoraにログインし、~furuta直下に.sshディレクトリを作成、その下に「authorized_keys」という名前でファイルを作成、その中に先ほどの公開鍵「id_rsa.pub」の中身を貼り付ける。一度ログアウトして、再度「ssh byakko -l furuta」として、ログインできればオッケーだ。
……だが、オッケーじゃない。相変わらずパスワードを要求されてしまう。なんでだ? この状況は前にもあった気がしたが忘れた。メモらないから忘れる。とりあえず「ssh -v byakko -l furuta」として、デバッグモードで走らせてみるが、公開鍵認証に失敗しているコトしかワカらない……思い出した!! 「authorized_keys」のパーミッションがダメなんだ。グループの書き込み権限がある664になっている。644ならオッケーらしい。ログイン先の「/var/log/secure」を見てみると「byakko sshd[xxxxx]: Authentication refused: bad ownership or modes for file /home/furuta/.ssh/authorized_keys」と確かに出ている。
しかし、なんでデフォルトが664なんだ? たしか、デフォルトで作るファイルのパーミッションの設定がどこかあったような……なんだっけ? 「man mkdir」してみる。お。思い出した「umask」である。これにパーミッションをビット反転したものを設定するんだった。
if [ $UID -gt 99 ] && [ "`id -gn`" = "`id -un`" ]; then
umask 002
else
umask 022
fi
……なんて書いてある。ユーザIDが100以上で、ユーザ名とグループ名が同じなら664になるようになっている。余計なお世話だっつーの。んなもん常に644でよろし。022に修正。ログインしなおして「touch hoge」する。パーミッションは644になった。解決。
sshで入ったトコロで「ls -lrt」すると漢字の「合計」の文字が化ける。これはFedoraがUTF-8を基本とするためらしい。別に英語ロケールにしておいても困りはしないが、気持ち悪いのでEUCに切り替えておこう。まずは、日本語ロケールを「locale -a | grep j」でリストアップ「vi /etc/sysconfig/i18n」で「LANG="ja_JP.UTF-8"」を「LANG="ja_JP.eucjp"」に変更する。ログインしなおせば、とりあえず、漢字が出るようになる。
しかし、manが文字化けする。どうやら、これはmanの漢字コードがUTF-8だかららしい。試しに「cp /usr/share/man/ja/man1/ls.1.gz .」し、展開して中身を開いても読めない。けっ。manが漢字で出なければ、日本語が出るようにした意味がねーじゃねーかよ。まぁいいや。
と、ここでいきなりキーボードが気になりだした。サーバに直結されているキーボード「FKB8579」から「`」が入力できなかったのだ。インストール時に「アメリカ合衆国」と「U.S.インターナショナル」で迷った挙句に「U.S.インターナショナル」を選んだのが裏目ったか? 「view anaconda-ks.cfg」してインストールログを確認してみると「keyboard us-acentos」という文字列があった。コイツだ。
例によって、設定がどこにあるのかわからないので、/etcの配下で「grep us-acentos *」「grep us-acentos */*」してダブルカーペットボンビー。出てきた。「sysconfig/keyboard」だ。「KEYTABLE="us-acentos」とある。今度は「KEYTABLE」というキーワードでググる……/libのどこかに設定があるらしい。例によってカーペットボンビングして、/lib/kbd/keymaps/i386/qwertyの存在を確認。ファイル「us-acentos.map.gz」と「us.map.gz」がキーマップの設定ファイルらしい。
2005-09-21(Wed) PCのセンサ類から情報を引き出してみる
さて、サーバイジリはまだまだ続く。まずは、昨日設定を変更したキーボードの件。結果を確認せずに、PCを落として寝てしまったが、再起動後はキチンと「`」が入力できるようになっていた。というワケで、「FKB8579」を使う場合、インストール時のキーボード設定は「アメリカ合衆国」が正しい。
さて、これから順に、必要なパッケージを追加インストールしていきたい。それに先立ち、インストールCD内に格納してあるRPMパッケージファイルのリストを作成しておこう。必要なパッケージを探す際、ヤミクモに4枚のCDを入れ替えるのは避けたいからだ。
主力サーバの側でRPMリストを作ることにする。ダウンロードしたISOファイルをループバックマウントする。「mount -o loop FC4-i386-disc1.iso /fedora-install-cd」……げっ。ループバックデバイスには非対応と出た。ありゃ、カーネルのコンパイル時に追加するのを忘れたか? モジュールで追加できたっけ? あー、面倒くさ。まいーや、直接インストールCDをlsして目録を作ろう。主力サーバにはDVD-ROMとCD-Rが付いているから、まずは1と2を放り込んでlsの結果をファイルに格納する。
パッケージ目録を主力サーバの上に置いておいても仕方ないので、今回立てた実験サーバにftpしよう……おぅ!! イキナリftpできない。ftpサービスが上がってないっぽい。xinetdの設定を有効にせねば。確か「/etc/xinetd.d」の配下だったような……おろ?
[root@byakko etc]# ls -lrt /etc/xinetd.d
合計 56
-rw-r--r-- 1 root root 308 3月 29 03:36 kshell
-rw-r--r-- 1 root root 323 3月 29 03:36 krb5-telnet
-rw-r--r-- 1 root root 310 3月 29 03:36 klogin
-rw-r--r-- 1 root root 326 3月 29 03:36 gssftp
-rw-r--r-- 1 root root 323 3月 29 03:36 eklogin
-rw-r--r-- 1 root root 523 4月 20 18:01 cvs
-rw-r--r-- 1 root root 317 5月 18 03:08 rsync
[root@byakko etc]# service xinetd
xinetd: unrecognized service
げ。xinetdがインストールされていないっぽい。どうやら、Fedora4ではxinetdは標準でインストールされなくなったようだ。「ls /etc/init.d」により、確認してみる。うわぁ、sshもジカ上げしてるかよ。どういう心境の変化なんだろう? まいっか、一時的にftpだけ上げるか。「ls /etc/init.d | grep ftp」して「vsftpd」がそれっぽいコトを確認し「service vsftpd start」でftpデーモンを上げる。
余談だが、xinetdを「エックスアイネットディー」と読むと、とても読みにくい。実はちゃんと読み方があって「ザイネットディー」と読むらしい。ちなみに、xeviousを「エックスエビウス」と読むと、とても読みにくい。実はちゃんと読み方があって「ゼビウス」と読むらしい……後者は言うまでもないですか、そーですか。
余談をしている間に、主力サーバから実験サーバにftp接続……成功。しかし、ファイルが置けない。なんじゃ、ガチガチのセキュリティ設定やな。設定の変更が必要だが、面倒くさい……逆に持ってくるか。実験サーバから主力サーバにftp接続、パッケージ目録ファイルを持ってくる。アホくさ。こんなコトならハナからそうすりゃよかったわい。
さて、なんとなくではあるが、ココでマザーボード上のセンサを読み出すパッケージを入れてみたくなった。マザーボードには温度センサやファンの回転数を検知するセンサが乗っているのである。古いPCでもあるし、そいつらで動作状態を確認してみたくなった。早速、パッケージを探してみる。
[root@byakko ~]# grep sensor FedoraRPM/*
FedoraRPM/fedora4-1:-rw-r--r-- 18 root root 455296 2005-05-21 02:34 lm_sensors-2.8.8-5.i386.rpm
FedoraRPM/fedora4-4:-rw-r--r-- 10 root root 60368 2005-05-21 02:34 lm_sensors-devel-2.8.8-5.i386.rpm
[root@byakko ~]# rpm -ivh --test /media/cdrom/Fedora/RPMS/lm_sensors-2.8.8-5.i386.rpm
警告: /media/cdrom/Fedora/RPMS/lm_sensors-2.8.8-5.i386.rpm: Header V3 DSA signature: NOKEY, key ID 4f2a6fd2
エラー: Failed dependencies:
/usr/sbin/dmidecode is needed by lm_sensors-2.8.8-5.i386
依存性のエラー。dmidecodeというコマンドが必要らしい。dmidecodeをググってみると、kernel-utilsに含まれているらしい。だが、Fedora4にはkernel-utilsというパッケージが見当たらない。
しっかしDebianのapt-getに慣れるとrpmはかったるいなー。Redhatにもapt-getみたいなのなかったっけ? たしか「yum」とかいったような。使ったことないからよくわからん。ちなみに「yum」とは「あぁうめぇ」とか「うまいもの」とか「いい女」とかいう意味がある。腹が減ってきた。
[root@byakko ~]# grep dmidecode FedoraRPM/*
FedoraRPM/fedora4-1:-rw-r--r-- 13 root root 29590 2005-05-21 04:27 dmidecode-2.6-1.14.i386.rpm
[root@byakko ~]# rpm -ivh /media/cdrom/Fedora/RPMS/dmidecode-2.6-1.14.i386.rpm
警告: /media/cdrom/Fedora/RPMS/dmidecode-2.6-1.14.i386.rpm: Header V3 DSA signature: NOKEY, key ID 4f2a6fd2
Preparing... ########################################### [100%]
1:dmidecode ########################################### [100%]
[root@byakko ~]# rpm -ivh /media/cdrom/Fedora/RPMS/lm_sensors-2.8.8-5.i386.rpm
警告: /media/cdrom/Fedora/RPMS/lm_sensors-2.8.8-5.i386.rpm: Header V3 DSA signature: NOKEY, key ID 4f2a6fd2
Preparing... ########################################### [100%]
1:lm_sensors ########################################### [100%]
[root@byakko ~]# sensors
Can't access procfs/sysfs file
Unable to find i2c bus information;
For 2.6 kernels, make sure you have mounted sysfs and done
'modprobe i2c_sensor'!
For older kernels, make sure you have done 'modprobe i2c-proc'!
sensor用のモジュールがカーネルに入ってないよ、と怒られる。「modprobe i2c_sensor」として、モジュールをロードし、改めて「sensors」……今度は「No sensors found!」とな? でも、動いた、とりあえず。確か、最初にセンサーを検知する必要があったような。名前はsensor-detectだっけ?
[root@byakko ~]# rpm -ql rpm lm_sensors-2.8.8-5 | grep detect
/usr/sbin/i2cdetect
/usr/sbin/sensors-detect
/usr/share/man/man8/i2cdetect.8.gz
/usr/share/man/man8/sensors-detect.8.gz
「sensors-detect」だった。早速、実行してみる「sensors-detect」……次々に面倒なコトをゴチャゴチャと聞かれるが、こんなもんは全部リターン空打ちでイケるんじゃ。よっしゃ。三度目の正直で「sensors」……「No sensors found!」……ないのかよ!! 最近のマザボならともかく、MMXPentium-233MHz時代のマザーですからな。そりゃ、センサー検知にも対応してないか……アキらめる、アッサリと。
なんだかクヤしいので、HDDの温度だけでも見てやろう。HDDには比較的古くから「SMART」というセルフモニタリング機能が仕込まれている。この機能はPCとはまったく独立に、HDD単体で継続的に統計情報をHDD内のフラッシュメモリに蓄える。温度だけでなく、スピンアップまでの時間とか、ミスシークの回数等も記録されており、これを見ることで、HDDの「くたびれ具合」を確認することができる。だから、必ずしも確実とはいえないが「カッコンカッコン」と言い出す前に、兆行を得られる可能性がある。文字通り、なかなかにスマートな機能ではないだろうか。
ちなみに、この実験サーバに内蔵のHDDはどんな素性のモノだったか忘れた。得られた統計情報が、あまりにヒドい有様なら、覚悟も決まる。交換するか、アキらめて使うか。いずれにせよ、HDDの危険度を知っておくコトは悪いことではない。パッケージを探そう。
[root@byakko ~]# grep smart FedoraRPM/*
FedoraRPM/fedora4-4:-rw-r--r-- 13 root root 263087 2005-05-21 04:27 smartmontools-5.33-1.5.i386.rpm
[root@byakko ~]# rpm -ivh /media/cdrom/Fedora/RPMS/smartmontools-5.33-1.5.i386.rpm
警告: /media/cdrom/Fedora/RPMS/smartmontools-5.33-1.5.i386.rpm: Header V3 DSA signature: NOKEY, key ID 4f2a6fd2
Preparing... ########################################### [100%]
1:smartmontools ########################################### [100%]
[root@byakko ~]# smartctl -a /dev/hda
smartctl version 5.33 [i386-redhat-linux-gnu] Copyright (C) 2002-4 Bruce Allen
Home page is http://smartmontools.sourceforge.net/
=== START OF INFORMATION SECTION ===
Device Model: IBM-DJNA-351520
Serial Number: G80GLW8K854
Firmware Version: J56OA30K
User Capacity: 15,377,080,320 bytes
Device is: In smartctl database [for details use: -P show]
ATA Version is: 4
ATA Standard is: ATA/ATAPI-4 T13 1153D revision 17
Local Time is: Mon Sep 19 11:12:22 2005 JST
SMART support is: Available - device has SMART capability.
SMART support is: Enabled
=== START OF READ SMART DATA SECTION ===
SMART overall-health self-assessment test result: PASSED
General SMART Values:
Offline data collection status: (0x00) Offline data collection activity
was never started.
Auto Offline Data Collection: Disabled.
Total time to complete Offline
data collection: (1975) seconds.
Offline data collection
capabilities: (0x0b) SMART execute Offline immediate.
Auto Offline data collection on/off support.
Suspend Offline collection upon new
command.
Offline surface scan supported.
No Self-test supported.
No Conveyance Self-test supported.
No Selective Self-test supported.
SMART capabilities: (0x0003) Saves SMART data before entering
power-saving mode.
Supports SMART auto save timer.
Error logging capability: (0x00) Error logging NOT supported.
No General Purpose Logging support.
SMART Attributes Data Structure revision number: 5
Vendor Specific SMART Attributes with Thresholds:
ID# ATTRIBUTE_NAME FLAG VALUE WORST THRESH TYPE UPDATED WHEN_FAILED RAW_VALUE
1 Raw_Read_Error_Rate 0x000b 100 100 060 Pre-fail Always - 0
2 Throughput_Performance 0x0005 100 100 050 Pre-fail Offline - 0
3 Spin_Up_Time 0x0007 125 100 024 Pre-fail Always - 292 (Average 280)
4 Start_Stop_Count 0x0012 100 100 000 Old_age Always - 2680
5 Reallocated_Sector_Ct 0x0033 100 100 005 Pre-fail Always - 0
7 Seek_Error_Rate 0x000b 100 100 067 Pre-fail Always - 0
8 Seek_Time_Performance 0x0005 100 100 020 Pre-fail Offline - 0
9 Power_On_Hours 0x0012 098 098 000 Old_age Always - 17588
10 Spin_Retry_Count 0x0013 100 100 060 Pre-fail Always - 0
12 Power_Cycle_Count 0x0032 100 100 000 Old_age Always - 737
197 Current_Pending_Sector 0x0020 100 100 000 Old_age Offline - 0
198 Offline_Uncorrectable 0x0008 100 100 000 Old_age Offline - 0
199 UDMA_CRC_Error_Count 0x000a 200 200 000 Old_age Always - 0
230 Head_Amplitude 0x0012 100 100 000 Old_age Always - 281470681350144
231 Temperature_Celsius 0x0002 117 100 000 Old_age Always - 47
Warning: device does not support Error Logging
Error SMART Error Log Read failed: Input/output error
Smartctl: SMART Error Log Read Failed
Warning: device does not support Self Test Logging
Error SMART Error Self-Test Log Read failed: Input/output error
Smartctl: SMART Self Test Log Read Failed
Device does not support Selective Self Tests/Logging
おっもしろーい!! んが、結局このHDDは健康そのものであった。こういう場合、何の問題もないHDDの方がむしろつまんないんだよな。仕方ないけどさ。ちなみに、特に興味深いのは後半の表であるが「Temperature_Celsius」が現在のHDDの温度を示している。摂氏47度だ。「Power_Cycle_Count」は、おそらく電源の投入回数。737回。「Start_Stop_Count」は、たぶんHDDのスピンアップ回数。2680回。「Power_On_Hours」は、きっと累計の稼働時間だろう。17588時間。んー、なんか、買ったばかりのHDDや、超ボロいHDDで、試してみたくなったぞ……ん!? 累計稼働時間が17588時間!? これって丸2年じゃん!! どうやら、先代のサーバに使ってたHDDを入れてるっぽいな、こりゃ。しかし、ほとんど無停止で2年も使っていて、こんなに健康そのものかよ。ある意味、優秀なHDDだな。驚いたよ。
2005-09-22(Thu) クラッシュダンプ、レディPC
そろそろ、目的のクラッシュダンプ機能を試したいところではある。遅まきながら情報収集。「Linux、クラッシュダンプ」あたりでストレートにググってみる。ふみふみ。キーワードは「lkcd」だな。Fedoraからパッケージを探す……おろ? ない? かろうじてcrashというパッケージの説明文にlkcdという文字列があるだけ。なんだ? Fedoraにクラッシュダンプ機能が用意されてないワケはないのだが……。
lkcdについて調べまくる。どうやら、まだカーネルのメインには取り込まれていないようだ。lkcdのサイトに行っても、カーネルパッチとして用意されている。つーコトは、Redhat(Fedora)が独自に取り込んでいるのか? いや、それっぽくもないなぁ。そもそも、カーネルパッチの対応リビジョンの最新は2.6.9だ。Fedoraのカーネルバージョンは、Core1で2.4.22、2で2.6.5、3で2.6.9、4で2.6.11だ。2.6.9のパッチはFedoraCore3に当てる必要がある。ダメモトでFedoraCore4に当ててみるか? ダメだ……当てられない。エラーが出まくりだ。
結局、職場で先輩に聞いてみた。昨日、lkcdを入れてクラッシュダンプを試したかったんすけど、入らないんすよ……え!? そなの!? Redhatのクラッシュダンプはぜんぜん違う方式なんですか!? じゃ、なんなんすか? はぁ。diskdumpというパッケージを入れればいいだけ。はーん、なるほど。そんならFedoraのソレを探します……え? ダンプの吐き先はSCSIドライブでないとダメ? lkcdと違ってswapに吐くわけじゃない? かなりハード寄りに実装してあるから、対応しているSCSIカードが限られる!? あー……そーなんすか……はぁ、MegaRaidとか、そんなエンタープライズなストレージ機器、持ってるわきゃありませんよ。とほほほ……。
じゃ、アレじゃん。ここ数日、ゴチャゴチャやってきた作業は、まったく無駄とは言わないまでも、最終的な目的は達成できないってコトか……くやしーなぁ。まぁ、しゃーない。それでも、とりあえずdiskdumpパッケージだけでも入れてみるか。でもって、指を咥えてmanの内容でも見てやろう。
おろ? 対応するSCSIドライバに「aic7xxx」なんてのがある? コレ、どこかで見たような……そうだ!! これは、アダプテックのSCSIドライバじゃないか!? AHA-2940Aだっけ? ウチのメインのDebianサーバ、奇特なことにCD-RはSCSI接続だから、このAHA-2940Aが刺さっているハズだ!! dmesgしてみる……確かにaic7xxxのモジュールがロードされている。まいったなぁ。コレをメインサーバから引き抜いて、実験サーバに挿せば、おウチでクラッシュダンプごっこがデキるってコトじゃん……。
でもな。実は実験サーバにもSCSIカードが刺さっていたりするんだよね。確かI/O DATA社製のだったような。さすがにコッチまでは対応してないだろうな。SC-UPCIとか言ったような……モジュールはsym53c8xx……なにッ!? これもどこかで見た気がするぞ!? わッ!! これも対応カードじゃねーかッ!! なんと、手持ちのSCSIカードは両方とも、クラッシュダンプ対応のカードであった!! 驚いたね、こりゃ。
こーなりゃ、あとはドライブを用意するだけである。ウチには一応、SCSIのハードディスクが2台あった気がするぞ。1台はどこからら引っぺがした、4Gくらいのベアドライブ。もう1台はX68000superにつないで使っていた、500M前後の外付けドライブだ。SCSIのケーブルも5本くらいはあった気がするし、こりゃ、イケるか!?
2005-09-24(Sat) ソース風味のRPMを食してみる
Redhat(Fedora)の提供するRPMファイルには、一発バイナリインストールの「通常RPMファイル」と、RPM形式ながら、中にバイナリでなくソースファイルが含まれている「ソースRPMファイル」がある。ソースRPMファイルにはRPMファイルを生成するための全ての情報が含まれており、コマンド一発で通常RPMファイルを生成することができるようになっている。ウルサ方には軟弱だとノノシられるかもしれないが、大変便利であるコトに違いはない。
で、このソースRPMファイルであるが、実は中身はちょっと凝った構造になっている。まずは展開してみよう。カレントに中身をブチまけるには「rpm2cpio xxxx.src.rpm | cpio -idv」である。展開されたファイル群を見渡すと、なんだかpatchファイルが目立つ。肝心のメインのソースはどこかといえば、これはxxxx.tar.bz2の中に固められている。コイツをtarで展開しないとソースは出てこない。なんでこんな面倒なコトになっているのか?
実は、このxxxx.tar.bz2アーカイブ、ファーストリリース時から一切変化しないファイルなのである。セキュリティパッチなどで修正が施され、リビジョンの末番が変わっても、それはpatchファイルの追加によって行われるのである。だから、正確に「あるリビジョン」のソースが欲しい場合には、xxxx.tar.bz2を展開しただけではダメで、それに修正パッチを当てる必要があるのである。
ちなみにこのpatchファイル。通常は複数存在するので、当てる順番にも正解がある。で、そういった情報はすべてSPECファイルに書かれている。SPECファイルはRedhatの考案した独自形式であるが、ソース展開、パッチ当て、コンパイル(configure, make)、インストールまでの全ての手順についての情報が含まれている。
このようなRedhatの考案したSPECファイルであるから、やはりRedhatの用意したrpmコマンドおよび、rpmbuildコマンドから扱うのが吉である。先ほどは「rpm2cpio」で中身をブチまけたが、本来は「rpm -ivh xxx.src.rpm」で中身を「/usr/src/redhat/SOURCES」の配下にインストールし「rpmbuild -bp /usr/src/redhat/SPECS/xxxx.spec」で「/usr/src/redhat/BUILD/xxxx-n.n.n」にソースを展開&パッチ当てを行い「rpmbuild -bc --short-circuit /usr/src/redhat/SPECS/xxxx.spec」でコンパイルして「rpmbuild -bi --short-circuit /usr/src/redhat/SPECS/xxxx.spec」でインストールすべきなのである。
この作業を行うと、ソースは「/usr/src/redhat/BUILD/xxxx-n.n.n」ディレクトリ、コンパイルするとバイナリは「/usr/src/redhat/BUILD/xxxx.n.n.n」の下の「どこか」に生成される。
ちなみに「ソースPRMファイル」から「通用RPMファイル」を作るだけなら「rpm --rebuild xxxx.src.rpm」で一発である。んが、こーするとユーザの介在する余地はまったくなくなってしまうので、こんなコトするくらいなら、最初からバイナリRPMをダウンロードしたほうがよい。ワザワザ3回にわけてrpmbuildコマンドを実行する意味は、パッチ当てのあと、ソースをイジったり、コンパイルオプションを変更したりできるトコロにあるからだ。
2005-09-25(Sun) アキバエクスプレスに乗ってみる
駅まで数百メートルという場所に住みつきつつ、いまだに乗ったことのない「つくばエクスプレス(以下、TX)」だが、そろそろ乗ったコトが自慢にも何にもならなくなってくる、今日この頃ではある。だが、この期に及んで、たいした用もないのに、これまた中途半端に、北千住まで出かけるコトにしてしまうのであった。で、ちょっとイマサラ感を強く感じつつも、やっぱりネタにしてしまうのであった。
地下鉄ライクとは言っても、地下鉄ではない。しかし、まさかこーゆー地下駅を自分の住処の最寄駅にするコトがあるとは思わなかった。なんとなく、ワクワクしながら下りていく。やぁ、できたばっかりだけあって、どこもピカピカである。
例によって、最近のホームだけあって、ホームの端にはドア付きの柵が設けられている。柵があるに越したことはないだろうが、どーも無駄な投資である気がして仕方ない。そのうち「ホームに柵がないなんてとんでもない!!」という時代が来るのであろうか?
余談であるが、オイラはベランダの枠のような、落下防止柵にハデに体重をかけたことがない。言い方を替えると、あらゆる落下防止柵に落下防止していただいたコトがない。つまり、オイラの人生に落下防止柵はまったく役に立ったことがないということである。オイラには完全に不要なモノなのである。あ。でも、ベランダの枠はフトンを干すために必要だな……というワケで、フトンを干すために使われるコトのない落下防止柵は、この世に不要であるいう結論に至るのであった。以上、証明終わり。
などと、とても合理的な思索にふけっていると、電車が来た。なんつーことはない、フツーの電車である。乗る。発車する。北千住につく。降りる。困ったなぁ、別にフツーすぎて、なんの感想もないぞ。ま、そんな感じである。TXの雰囲気を感じていただけたであろうか?
両面テープで洗面のガラスに「鼻」を貼ってみる。マヌケさが2割増になったが、なかなかに便利である。メガネって、意外と置き場に困るのだ。実用性もなかなかで、半ば冗談で買ったわりには、なかなかに良い買い物であった。
本屋でLPICレベル2の教本も買ってみた。例によって値段で決める。一番安いヤツ。最近はパソコン関係の書籍といえば、雑誌、単行本を問わず、一見さほど必要なさそうで、実はかなり必要ないCDやDVDをくっつけて売るのが流行っているが、当たり前ながら必要ないモノは必要ないのである。表紙が曲げられなくて読むのに不便だから、買ったら一番に取り外して、しかしすぐに捨てる勇気もなく、それでも一度も読み込ませるコトもなく、そのうち決断してゴミになるだけなのである。いらん決断力を消耗させるなっつーの。このご時世にこんなものダウンロードさせて済まさんかい。例え通信速度が300kbpsでも、12時間かければCD4枚分くらいの容量は、ダウンロードできる時代だぞ(うぇーん)。
2005-09-27(Tue) 敗れたり!! iPod!!
いきなりだが、iPodはダサい!! どーしよーもなく、ダサい!! 初代の発売当初、みんな、なんであんなモノを欲しがるのか、オイラにはサッパリわからなかった。一体ドコがダサいというのか? デザイン? いや。デザインなんて、エンジニアとしてのオイラの目には止まらない。ユーザインターフェイス? そんなもの、使ってみなくちゃわかるハズがない。じゃ、なんだ? それでは、否定させてもらおう。そのプロダクトそのものを。HDDやらフラッシュメモリやら、そういった記憶容量が有限の媒体を持ち歩くという考え方がダサいのである。いかに大容量といえど、有限は有限である。あー、有限ほどダサいものはない。あぁ、ダサい、ダセぇ、ダサすぎるゼ、アップル!!
まぁしかし、正直いうと、iPod-SHUFFLEの頃から、ちょっと欲しくなっていた。iPod-nanoが出て、さらにちょっと欲しくなっていた。有限でも、まぁイイかと。胸のポケットに入れて、気にならない重量なら許してやらなくもないかと。しかしッ!! 今日の夕方、欲しくなくなったのだッ!! 未来が見えてしまったからである。オイラがずっと夢みていた未来の切れ端が、ある携帯電話の新製品の発表のニュースの行間に、確かにノゾいてしまったからであるッ!!
それは、俗に言う「京ぽん2」を筆頭とする、WILLCOMの新型携帯電話、4機種の発表のニュースである。恐ろしいことに、x4パケット対応の携帯が含まれていたのだ。しかも、時を同じくしてx4パケットの定額プランまで発表されてしまったのだ。x4パケットといえば、32kbpsの4倍を意味する。つまり128kbps。128kbpsといえば、ひと昔前のmp3ファイルのビットレートなのである。そうッ!! そうなのだッ!! つまりストリーミング方式により、途切れなく音楽再生ができるというビットレートなのであるッ!!
そりゃ、わかっている。128kbpsは回線の帯域幅であって、常にその速度が出るとは限らないってことくらい。しかし、現在の段階で、例えば実質64kbpsであったとしてもだ。音楽をストリーミングするのに、まるで使えない速度とは言えないだろう。64kbpsでも、ある程度の音質は確保できるハズである。よって、いまこの瞬間に「容量が有限」というマコトにダサい弱点を持つiPodは過去の遺物になり果てるのである。ん? スマートシンク? なんすかそれ? あ、楽曲を転送するのがラクってこと? フーン……でも、なんで楽曲を転送する必要があるの?
オイラは32kbpsの定額プランが発表されたときから、ネットワーク越しにストリーミング方式で音楽を聞くコトが、いつかできるものと考えていた。だから、iPodがダサく感じたのである。そりゃHDDを搭載すりゃ、新技術なんてナシで「巨大」な携帯音楽プレイヤが作れるだろうよ。でも、そんなこたぁ、当たり前のコンコンチキなのである。32kbpsの定額プランがココまで来ているのに、いまさらそんなチカラ技を繰り出すの? オイラは、初代iPodの発表時に、そう感じたのである。いうなれば、ジョブズはタマゴのケツを割ってタマゴを立てただけなのである。誰もやらなかったコトを始めただけ。そこに工夫も何もないのだ。まぁ、それをスゴくない、とまではいわないけれども。
そして、今回の「京ぽん2」だ。かなりのトコロまで来てしまっている。フツーにmp3ファイルが再生できるのだ。確かにストリーミング再生には対応していないっぽいが、そんなモン「作ろうと思えば作れる」のは、間違いないのである。端末のハードウェアも、通信インフラも、料金プランも「リアルタイムに音楽が飛んでくる」を実現するトコロまで来てしまっているのである。「実現する寸前」ではないぞ、実現するトコロまで来ているのである。
ストリーミング再生を行うアプリがなくても、手動で似たようなコトはできるだろう。自宅に常時接続されているWebサーバを置き、そこにたんまりとmp3を充填し、外から聴きたくなった楽曲をダウンロードできるようにしてしまえばイイのである。楽曲を再生しながらダウンロードできるかどうかは不明だが、それができるのであれば、乱暴ながら「遅延は少々大きい(5分とか)ながらストリーミングを実現した」と言い切ってみたい(?)。
そして、もう一歩、先に進もう。SONYというオーディオメーカの作ったウォークマンを倒したのは、APPLEというコンピュータメーカの作ったiPodだった。そして、APPLEというコンピュータメーカの作ったiPodを倒すのは、WILLCOMという通信会社の作った端末なのである。冗談でなく、やろうと思えばマジでイケるぞ。ミュージックストアを開いてしまえばイイのだ。いや、ストアなんてケチな概念は捨てよう。「WILLCOMポケットジューク」なんてサービス名はどうだろう? この方法の強みは、やはり回線インフラを武器に、強烈な囲いこみができるコトであろう。iTuneMusicStoreなんて、所詮「iPodがたくさん売れただけ」が繁盛の理由である。そう簡単にiPodを超えるアイテムが出るとも思えないが、強みといってもその程度のモノである。
一方で「WILLCOMポケットジューク」の場合、WILLCOM以外には「絶対にできない」という強みがある。他のキャリアとの通信コストの差が、アキれるほどに開いてしまっているからである。また、ストリーミング方式での楽曲の提供は、楽曲の違法な流通を異様なほど恐れている強欲なレコード会社との契約にも有利だろう。端末での認証によるストリーミング方式での楽曲流通に限定してしまえば、ユーザに音楽を保管させずして楽曲を聴かせるコトができるからだ。もちろん、iTuneMusicStoreを「迅速に駆逐」するためには、端末での購入した楽曲をストリーミングで聴かせるだけでなく、PCからログインした際にはもっとちゃんとしたビットレートの楽曲ファイルのダウンロードやCDの焼き付け……早い話、iTuneMusicStoreと同等のサービスを提供してやる必要があると思うが。
2005-09-29(Thu) スリーピング・ジャマー・キャンセラーを装備する
ここ一ヶ月、朝7時に家を出て出勤しているものだから、概ね0時過ぎには床に着くようにしている。仕事は楽しいが、今日も疲れたなぁ、さっ、寝るか……カリッ、カリッ、カリッ、カリカリッ……ん? なんだ? かすかだが規則的なノイズが耳を突く。時計の音ではない。気にせず寝ようと思えば、寝られないこともないが……なんだろう?
……あ!? ハードディスクか? ウチは部屋のド真ん中にサーバを置いているので、PCサーバのファンの音や、ハードディスクのアクセス音は、寝室まで聞こえるのだ。しかし、こんな規則的なアクセス音はなにかおかしい。SVX日記へのウェブアクセスなら、もう少し不規則なハズである。PCサーバでテレビを録画をしている場合には、こんなアクセス音がするコトもあるが、この時間に録画する設定をした記憶はない。
電気を消して寝る体勢になっているが、ちょっと気がかりになので、マクラモトのノートPCを立ち上げる。sshで主力サーバにつなぎながら、なんとなく、ある予想をもとに、最初に打つコマンドが決まる……「netstat -a」だッ!!
tcp 0 0 genmei.itline.jp:ssh 192.168.2.8:3131 ESTABLISHED
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40184 ESTABLISHED
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40186 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40187 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40189 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40190 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40192 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40193 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40194 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40196 TIME_WAIT
tcp 0 0 YahooBBnnnnnnnnnnnn:ssh 218.234.23.23:40198 TIME_WAIT
どーも、そのようである。次々と接続しては切断を果てしなく繰り返している。手口はなんだろうな? すまん、ちょっとワウワクしてしまっているオイラがいる。そして、ブログのネタができたと、ちょっとウキウキしてしまっているオイラがいる。こんな時に参照すべきログは「/var/log/auth.log」だ。おぉー、出とる、出とる!!
Sep 29 23:08:44 genmei sshd[16513]: Could not reverse map address 218.234.23.23.
Sep 29 23:43:56 genmei PAM_unix[21413]: authentication failure; (uid=0) -> backup for ssh service
Sep 29 23:43:58 genmei sshd[21413]: Failed password for backup from 218.234.23.23 port 41849 ssh2
ウチにbackupなんてアカウント用意してあったかな? ともかく「backupというアカウントに、パスワード経由でssh2でアクセスしてきて、ログインに失敗」したログが残っている。backupに続いて、bin, canna, ceo, daemon, gdm, guest, root, webmaster, info……様々なアカウントに対し、パスワードアタックを繰り返している。アクセス間隔が一定していることから、なんらかの既存スクリプトによる、いわゆる「ブルートフォースアタック(辞書総当りチカラずく攻撃)」というヤツであろう。けっ、sshに対してパスワードアタックするなんて、しょーもねぇ……程度の低いスクリプトキディの仕業だな。
過去のログを確認すると、25日の昼、夜、26日の朝方、昼過ぎ、27日の早朝、夕方、28日の深夜……しばらく前から攻撃されているログが残っている。まったく、ヒマだねぇ。もしかして、先日の日記で、sshの公開鍵を公開するという挑発(?)に乗っちゃったか? それとも「公開鍵は安全のためディスクで運んで……」なんてウェブに書いちゃってた人の逆鱗に触れたか? どっちにしても、なんとわかりやすい……。
こんなブルートフォースアタックで落ちてしまうほどヤワなパスワードは設定していないので、こんな程度の低い攻撃なんか放置しておいても構わないのだが「ハードディスクのカリカリ音がうるさくて寝付きにくい」という「やや物理的な攻撃(^^;)」を受けているので、対策するコトにする。ウチのサーバは、ファイアウォールにiptablesを使っているので「/etc/network/iptables.up」に、とりあえず……
/sbin/iptables -A INPUT -p tcp -s 218.234.23.23/255.255.255.255 -j DROP
しかしアレだね。こんな野良サーバにアタックしてるヒマがあったら、気になる女の子にでもアタックしてなさいッ!! ただし、その時にはブルートフォースアタック(チカラずく)はダメだぞ。明るく、軽妙に、楽しく、時には軽く驚かせつつ、ゆっくりと、それでいて、まめに、押して、押して、押して、押しまくるのだッ!! 「一押二金三男」という格言もある。金が無くても、男っぷりがよくなくても大丈夫だぞ!! オレもないけど心配するなッ!!
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