SVX日記
2007-09-18(Tue) mp3で歌ドキッ!
先日、深夜に偶然(?)テレビを点けると、後藤真希が奥村チヨの「恋の奴隷」を歌っていた。以前になんとなく(?)、レンタルで彼女のCDを借りてから、自分でも不思議なほど飽きずに聴き回していたのだが、やっとその理由に気づいた。単純に歌がうまいのだ。
この番組は「歌ドキッ!」という(1日1曲たった5分の)番組で、深夜にモーニング娘のメンバが過去のヒット曲を歌う、という、いわば安直なカラオケ番組なのだが、実はモーニング娘はアイドル離れした歌唱力を持っている(娘もいる)のである。オッサン(オレもだが)が夢中になる一端もここにあるのだろうか。
最近、聴きたい曲もないし、以前に借りた「FS3」という、やはり後藤真希ほかが歌うフォークのカバーアルバムもかなり気に入っていることだし、この番組の歌の部分をmp3に切り出せば、iPod shuffleで持ち出せるから聞きやすくなる。なんといってもタダ。まさに盆正月。早速、作業開始である。
まず、HDDレコーダで予約録画、番組をDVD-RWに焼く。焼いたら、PCで音声を抜き出す。オイラは、DVD Decrypterを使った。Modeを「IFO I」にして、トラックを選択、「Audio - AC3」を処理対象とし「Demux」として切り出し開始。よくわからんが、AC3形式のファイルが出力される。
AC3形式っていうのはよくわからん形式だが、なにしろwav形式に変換しなければならない。こーゆー変換ツールはCUIなのがお好みのオイラである。ググってデコーダを探す……あった。a52decというヤツ。Cygwin上でコンパイル、インストール。あっさりと完了。
$ for i in *AC3; do a52dec -o wav "$i" > "$i.wav"; done
wavファイルができたら、トリミング。こいつは、過去に自作したcccdctを使うと超快適。cccdctは、編集時間表示が44.1kHz用になっていたので、AC3の48kHz用にちょっと修正。あとはサクサクと楽曲部分だけを切り出す。慣れると1曲1分かからない。
$ for i in *.wav.d; do lame -h $i/track01.cccd.wav $i.mp3; done
しかし、10数曲を聴いた中では、後藤真希の「恋の奴隷」が明らかに突出してイイ。調子に乗って、ニコニコ動画で後藤真希を検索したら、今度は沢田研二の「勝手にしやがれ」を歌っているのを発見した。これまたスッゲェうまい。調べるとDVDに収録されている。うむぅ……。
そもそも、彼女はニューアルバムを出したばかりなので、本来のファンならそっちを買うべきかもしれないが、こっちはそのうちレンタルできるだろうし、その他の楽曲の意外性を楽しむ意味でもDVDをポチッてしまおうかなぁ……。
2007-09-26(Wed) ひぐらしのなく頃に逆転再生してみる
最近「ひぐらしのなく頃に」という作品にハマっている。とあるサイトで情報を得てから、どんなものかと動画サイトでちょっと観てみたところ、強烈な衝撃を受け、そのままハマりこんでしまった。いま考えると「ちょっと観た」場所が悪かった(よかった?)のだと思う。それは「目明し編」のクライマックス。いきなり件のシーンを観て、衝撃を受けないほうがどうかしているというものだ……。
その頃、ちょうど動画配信サービスで各編の序盤を無料視聴できたのも絶妙なタイミングだった。「ちょっと観るつもり」だったのだが、もう止まらない。有料動画配信サービスに金を払ったのは初めてだったが、連日のように数話ずつ消化し、順調にファーストシーズン(?)をクリア。すげぇオモしれぇ。こりゃ最高。
なんつうか、連作形式かと思いきや、登場人物自身がパラレルワールド自体の存在を肯定し始める、ついぞない形式の物語だ。原作が、個人製作で一定期間(コミケ)ごとに作品を発表する製作形態であるほか、様々な面での限界から半ば偶然に生じたものなのかもしれないが、それにしてもここまで練られたストーリーはそうはない。
ちなみに、本作のブレイクについては「ネット上のクチコミ」が原動力だけあって、ネット上にも情報が多いが、やたらと「原作至上原理主義者」が目立つ。別に原作に手を出すのにも抵抗はないが、いまのところ、アニメ版だけでも十分に満足なオイラである。そして今は第二期放送の真っ只中、しかも佳境に差し掛かったトコロ。ヤキモキしながら放送を楽しみにしている(だいぶホラー成分が抜けて、やや拍子抜けしているものの)。
それはともかく、主題歌がまたイイ。第二期の「奈落の花」もかなりイイが、第一期の「ひぐらしのなく頃に」の方が救いのなさで上だ。特に象徴的なのが、いきなり「イーアネラレギン」というオドロオドロしくも謎の言葉が繰り返されるという演出。実は「ニゲラレナイ」の「逆転再生」らしいというウワサ……なんとまぁニクい演出だろう。
つーわけで、やっとココでcccdctに話がつながるのであった。音声を逆回しにするツールなんて、そう簡単に転がっていないと思うのだが、自作したブツなら機能を入れるのは簡単。RubyにはStringクラスにreverseなどという、どんな状況で使ったものか悩むようなメソッドがあるのだが……まさに今回がその出番なのである(といいつつも、以前にヘンな用途に使っていたりもするのだが)。
wFile.write(@file.read(chank).unpack('i*').reverse.pack('i*'))
さぁ!! 実際に逆転すると、どんな感じに聴こえるのか!? ウワサどおり「ニゲラレナイ」と聴こえるのか!? それもどんな具合に聴こえるのかは、ゼヒ、実際に試してみて欲しい……というのもまどろっこしいので、ここに結果を載せてしまおう。見逃してくれ、20秒くらいだから。
まず、こっちが「通常バージョン」そして、こっちが「逆転バージョン」だ……けど……あれぇ? そんなにハッキリと聴こえるぅ? つーか「ィゲらーァハ〜ぃんグ」って感じ? なんじゃ? ……というか、コレ、どこかで聴いたことあるような気が……ハッ!?
こりゃ「奈落の花」の最後の部分ではないか。こっちも逆転してみると……みごと「イーアネラレギン」に戻る。うへ、種明かしされてたんじゃん。そもそも、正直に言うと、オイラには「イーアネラレギン」というより「はんにゃは〜らはれぃぃ〜」と聴こえてたんだけども。
と、いうわけで、期待したほどハッキリ聴こえるワケでもなく、コッチの謎は中途半端に終わってしまった感じだが、本編の方は絶賛放送中である……といいたいところだが、先日などはヘンな事件が起きたせいで、放送自体が危機だった……つーか、ホント、よく考えなさいよ、フツーの人間なら放送していること自体を知らないような深夜、しかも地方局で多少派手な演出をするくらい、何の影響もないでしょうに。むしろ、そういうニュースによる宣伝効果を期待しているのか?
前にも言ったけど、架空の話の放送を自粛する前に、現実に起きているエグい事件を放送するのをヤメなさいっての。バカモンどもが。
2007-09-29(Sat) Oh!国会図書館
それは「伝説のパソコン雑誌『Oh!mz』を創刊号から数十冊」というもの。オイラはこの雑誌を1984年1月号(当時小学6年生)から、1995年12月に廃刊になるまで、さらには奇跡の復活を遂げた復刊号まで、キッチリと楽しんでおり、この雑誌は自分の人生といっても過言ではない。当然、全部、保存してある。ついこないだも、いつの間にか復刊しているのを本屋で見て、焦りまくるという夢をみたくらいだ。しかも3回目。
最近、4冊ほど、やはりオークションでバックナンバーを手に入れたが、創刊号から(1冊だけ抜けがあるらしいが)ときたら、喉から手が出るほどとは真にこのこと。14,400円から入札だったが、これまでにないほど、熱心にウォッチしていた。
しかし、終了直前に上がる上がる……最終的には、一騎打ち状態になり、相手がチマチマと入札し始めたので、一気に44,500円まで入札したが、さすがにそこで息が切れ、結局はあきらめてしまった。まぁ、欲しいことは欲しいけど、さすがにもうオトナですからねぇ(ん? 逆?)。
と、そこで突然に思いついた。国会図書館には、今までに出版された図書、雑誌がすべて保管されているというウワサ……とはいってもねぇ……そんな微妙な雑誌まで置いてあるもんかねぇ……おっ!? 国会図書館のサイトで所蔵図書を検索できるじゃん……ポチッと……ん? んんッ!? ……置いてあるよ……Oh!mz創刊号から全部ッ!!
まずは場所。国会図書館というだけあって、国会の脇にある。建物は思ったほど大きくはない。どこにそんな大量の図書を保管しているのかと意外になるほどだ。別に厳重な警備があるワケでもなく、すかっと入館。入り口にあるコンビニのATM然とした機械に住所氏名等を入力すると、クレジットカードのようなパスが出てくる。それをSuicaの改札のような機械にかざして入館。非常にアッサリ。
中は写真撮影禁止なので、文章での描写になるが、天井が高い上に大きな吹き抜けを有し、意外と贅沢な空間の作りになっていて、図書館特有の圧迫感は皆無。というのも、基本的に図書はすべて裏方に保存されていて、本棚というものが目の付く場所にないせいもあるだろう。利用者は、結構いる。概ね、容量の6〜7割の入り、という感じ。
と、ココでイキナリだが、友人と待ち合わせているので、まずは6Fの食堂へ。食堂は、極めてフツーな、むしろ、前時代的な社員食堂である。とはいっても、高いだけに見晴らしはよく、注文のざるうどんも安い割りにはマズくはなかった。午前から午後へ昼飯を挟んで調べ物を継続するにも安心である。なお、土曜ではあるが、12時30分においても、大した混雑はなかったコトを書き添えておく。
ネタついでに利用者登録。書式を埋め、免許証を提示して、カウンターで10分程度。登録すると、次回からパスワード入力による入館ができるようになる。通常の入館でも大して面倒ではないが、それ以外にも書誌のコピー郵送サービスが受けられるようになるとか。まぁ、ページ不明ではコピーは頼めないので、あまり利用する局面があるとも思えないが。
さて、早速、お目当てのOh!mzを閲覧することにしよう。国会図書館での書誌閲覧は、すべて端末から依頼する。入館時に借りたパスをずらっと並ぶ端末(百台以上ありそう)の一台にかざし、検索。「Oh!mzを創刊号から借りられるだけ」として、確定する。あとは、雑誌カウンタで数十分待つ。最近は絶滅したが、病院の薬待ちみたいな雰囲気になっている。ディスプレイに自分のパスの番号が出てきたら、カウンタに行って書誌を受け取るのだ。
いそいそと椅子に戻ってバインダを眺める。背表紙には、1-7、8-13、14-19、20-23、24-27、28-31、とある。貸し出しは一度に3冊とあったので、創刊号、2号、3号が来ると思っていたのだが、一気に31号まで来てしまった。オイラは20号以降は持ってるので、頭の3冊が未体験ゾーンなワケだ。ドキドキしてバインダを開く。ほとんど痛んでいない表紙が現れる。ワクワク。
一番に目に入ったのは、目次の「山本寛」の文字。なにッ!? 創刊号から書いてたのか!? 実は「山本寛」とは、かの「祝一平」氏の昔の名前。「MZ-80B実践道場」という記事にて、いきなり冒頭からMZ-80Bの手引書を「手抜書」と称し、中に載っているマシン語モニタに何の説明もない旨をツッコんでいる。記事は、電子オルガンとチェックサム付きダンプリスト入力ツール。電子オルガンに関しては、いきなりBASICの限界を示し、サクッとハードを叩いている。ハードを直接ドライブするのが好きな氏らしく、極めてストロングタイプな記事である。
4号で、出たコレ。伝説の「シャープに爆弾を仕掛ける会」である。サブタイトルに「設立準備委員会よりのお知らせ」と付いているが、その実は新機種であるMZ-2000のレビュー記事である。氏はMZ-80Bに大枚はたいてG-RAMを増設したが、MZ-2000は標準になっているばかりか6万円も安くなっていることに言及し「爆弾を仕掛ける」という動機の説明としている。ちなみに、この号のカラーページには「おどろきの8色表示」として、カラフルな画面写真が掲載されている。8色でおどろきとは、隔世の感がありますな。
そしてその後、同会は自爆、山本氏は米国に亡命したことになっていたが、その後、米国から言語LOGOの開発者インタビュー記事を寄せていた。なんでも、LOGOはCで書いたとか、7歳からプログラミングを始めたとか、米国のプログラマは根アカ(根暗の逆)だなどという、ちょっと死語的な表現がなされているのも興味深い。
だいたい、Oh!mzの記事としてはそんなところ(主に目が行ったのは祝氏の記事ばかり)だったが、載っている写真がコレまた面白かった。秋葉原の目抜き通りを愛三電機から中央線高架まで写した写真とか、ラジオ会館の外観とか、ほとんどそのまんまだ。ラジオ会館の「MyWay1」「MyWay2」という看板は当時からあるんだねぇ。
本当はOh!mz以外にも「マシン語でゲームを作る本―ダメ男君と先生のマン・ツー・マン学習」という、「まさにオイラがマシン語を学んだ本」に、再度、目を通してみたかったのだが、これは次回のお楽しみにして、国会図書館を後にした。
さて、ついでに秋葉に寄って帰る。やはり買うものはなかったが、イッペイへのお土産に、あきばおーで、「光るコマ」を200円で、パッケージソフトのジャンク箱から「プロアトラスW3全国版」を3000円で救出して帰宅。光るコマは回してみてビックリ。なんとレーザーで床に輝線を描き出すというシロモノ。部品としてもレーザーモジュールは200円では買えないぞ。イッペイはかなり気に入ってしまっているので、当分はバラせないが……もう一個、買おうかしらん。
ちなみに、カミさんに国会図書館のことを話すと、カミさんのお父さんが、つい先日に国会図書館に見学に行ったという話を聞かせてくれた(カミさんのお父さんは図書館でボランティアをしている)。なんでも、国会図書館には地下8Fの書庫があるんだとッ!! なにぃーッ!! そりゃ、あの地上部分にそれだけの本が収まるわけないわなぁ……今度は見学にも行きたいわいッ!!
なんだか、支離滅裂な記事になったが、なにしろ今回、国会図書館で古い雑誌のバックナンバーを読んだ、という経験をしたことで「この世の本はすべて俺の手中にある」という気分を得ることができた。コレクタ成分がないとはいわないオイラであるが「あそこに行けばなんでも読める」と思うと、なんだか妙に気持ちが落ち着く感じだ。
しかし、最強なのは「オイラの横で週刊ジャンプを呼んでいたガキ」だな。国会図書館まできてジャンプ(しかも新しめ)を閲覧とは贅沢なッ!! こーなったら、オイラもコロコロコミックの復刊版を買うのではなく、ひとつ国会図書館で……。
■ 横須賀のアランプロスト [国会図書館にはエロ本まで所蔵しているというウワサがあるけどホントなんですかね.....。是非人柱を!]
■ フルタニアン(管理者) [ググれッ!! ……じゃなくて、国会図書館のサイトで検索すればわかります。ちなみに、週刊プレイボーイは創刊号からありま..]
■ 神尾 浩 [Oh!MZに関して検索していて貴殿のブログにたどり着きました。 貴殿がOh!MZおよびOh!Xを持っておられるとの..]