SVX日記

2004|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|

2004-09-01(Wed) メビウス、半復活

  たかが骨董PCのヒンジの割れただけといえばそうなのだが、いろいろメンテしながらここ1年半、ほぼ毎日、大切に使用してきたPCである。そりゃ愛着もあるってもんで、かなり精神的にヘコんでいる。

  仕事から帰って、すぐに状態を確認してみた……が、うーん、どう分解していいのかもわからん。と、そこで思い出した。このメビウスMN-7860、実は台湾のMitac5031のOEMで、そっち方面からオンラインサービスマニュアルを入手していたのだった。早速ファイルを開いてみると、なるほど、ネジの外し方など全て説明してある。早速、ネジを隠しているゴムを取り除き、ネジを外す……が、そこからまったく外れん。結局、ムチャして1箇所ツメを折ってから、ようやく外し方がわかった。ちゃんとツメの位置もサービスマニュアルに書いておいてほしいなぁ。トホホ。

  ヒンジ部が露出したので、状態を確認してみる。なるほど。LCDパネル側の金属製のプレートが、本体側の多板摩擦クラッチ付きのシャフトで貫かれている構造なのだが、プレートがブチッと破断してしまっている。しかも、LCDパネル側にプレートを固定している雌ネジが1箇所ポロッといっている。プレートは3箇所でLCDパネルに止まっているのだが、根元の雌ネジが折れたため、金属性プレートに負荷が転嫁され、プレートが逝ったらしい。

  画像の説明

  とりあえず対処として、ヒンジ側の折れたプレートを取り除くことにした。PCを閉じようとすると、ヒンジ部分が膨らむのは、このプレートが固着していることに起因するのだ。スパナで袋ナットを外し、プレートの破片を取り除く。取り除いたところで、とりあえず治しようもないので、そのままパネルの枠を元に戻してみたところ、左側のヒンジはグラグラするが(ヒンジを取り除いたのだから当然だ)、キチンとフタが閉まるようになった。というか、片方しか支えがなくなったのだからフタが閉まりっぱなしになって当然なのに、右側のヒンジだけで十分にパネルが支えられてしまう。これはつまり多板クラッチが重すぎて、それで破断したということではないのだろうか? すると、現在残った右側のヒンジにもかなり力がかかっているということになる。いずれにせよ、このままだといずれ右側も同じ事態になる可能性は高そうだ。

  画像の説明 画像の説明

  以下がその破断したプレートである。取り付けの場所柄、補強材を入れてつなぐわけにもいかず、ハンダでつないでも強度は足りないだろう。自分でイチから作れるほどの工具もないし、これは補修部品を当たるしかない。明日の朝にでもシャープに電話だな。

  画像の説明

  さて、とりあえずだがメビウスはどーにかなったところで、例のシリアルポート切り替え機の通信中LED点灯しっぱなし問題を片付けるため、考案した修正回路のテストをブレッドボード上で行った。

  これは、PCからの通信電圧が±8Vに対して+16Vをブツけてしまったため、トランジスタがオフにならないのが原因なのである。RS-232Cの仕様としては最低±3Vもアリということなので、対処としては+16Vを+3Vに減圧してトランジスタのエミッタに供給してやればいいことになる。で、この3Vをどうやって作り出すか。手元には5Vの3端子レギュレータはあるが、3Vのものはない。そもそも、3Vにしてしまうと、LEDの最低駆動電圧もアヤしくなる。それに、たかがLEDのために3端子レギュレータを使うのももったいない。

  で、考案したのが以下の回路である。

  画像の説明

  単純に抵抗で分圧して、それを供給するのである。360Ωの抵抗なら手元にタップリあるのである。やたら抵抗を束ねているが、下流側は180Ωを作るため、上流側は1/4Wという定格を超えないためである。で、さっそくプレッドボードに組んで動かしてみる。

  画像の説明

  バッチリである。アダプタを刺すだけで常に30mAが流れ、ほのかに抵抗を暖かくするという問題はあるが、シンプルで回路に追加可能で、なにより手元の部品で実現できるのはポイントが高い。そういえば供給電圧は、結局+3Vでなく+5.3Vになってしまったが、まぁ、ホントに±3Vしか出さない機器というのも少ないだろうし、なによりメビウス用にデザインしたアイテムなのだから、これでいいのである。

  ただ、あとひとつ問題があって、ケーブルの長さを最適化してしまった都合上、もうケースから基板を取り出すことはできないのである。ぶはっ。ま、それはそれで既に案はあるのだが。それはまた明日。