SVX日記
2004-12-26(Sun) 目覚まし時計をリバースエンジニアリングする
先日バラした目覚まし時計だが、コネクタへの配線をどうしようか考えている。せっかくならできるだけ様々な機能を実現できるように、外部からいろいろな制御ができ、外部へいろいろな情報をもたらす、自由度の高いコネクタに仕上げたいのだ。
結局、制御基盤とニラメッコしつつ、回路図を起こすことにした。カッコよくいえばリバースエンジニアリングである。こんな簡単な回路でリバースエンジニアリングもクソもない気もするが、なにしろ黙々と回路を追い、1時間ほどで回路図を起こすことができた。概ね想像したとおり、左のチップが音声信号を発し、右のチップはアンプらしい。アンプにはJRCの2073Dと書いてあるので、すかさずググってどんな働きをする石なのか調べてみるコトにする。
しかしながら出てこない。製造元のJRCのページからNJMのページに飛んで、データシートのページを探しても型番が出てこない。ディスコンのページまで行っても出てこない。なんでじゃ? なんかの不都合で闇に葬られたチップなんか? 一般のユーザのページで「一般的な2回路入りオペアンプ」という情報までは挙がっているのだぞ。いかんせん各足の役割まではわからないが。
結局、海外のサイトをいくつか経由して「DataSheetArchive.com」というデータシート集のサイトに行き着いた。スゲーじゃんこのサイト。データシートならなんでも揃っていそうな雰囲気だ。こういう便利なサイトを発見すると、インターネットのなかった時代にはどうやって仕事していたのか不思議に思えるほどだ。
当然ながらデータシートのPDFには各足の役割がバッチリ示してある。ふふーん。先日オイラは秋月のアンプキットを組んでいるからな、オペアンプの使い方ならもうバッチリ……って、なんですか!? コレは!? 2回路入りのオペアンプのハズなのに、スピーカーが両回路の出力にマタガってつながれているぞ。何度確認しても回路図の起こし間違いではない。なんでこんな結線で動くんだ? これはシチズンのエンジニアのスーパーテクニックなのか? どひょ〜。
しばらくして気がついた。もしかしたらデータシートに適応例として載っているのではないかと……ほらビンゴだ。データシートの後ろの方にまったく同じ結線方法が載っていた。2回路入りのオペアンプを使ってモノラルを増幅する場合はこういう使い方もありなのか。確かにステレオとして使うよりも倍近い出力が得られるような記述がある。原理はよくわからんが、マイナス側を逆位相に駆動して出力を稼いでいるような雰囲気の回路だ。最近のカーステでも1DINで高出力のものはそんなコトしてるようなコト書いてあった気がするなぁ。すると先日の秋月のTA8207Kも2回路入りなのだが、同じように結線すれば使えるのだろうか? TA8207Kのデータシートにはそんな適用例はなかったような気がするが。
私も2073D BTL接続のstereo ampを作りました。作ったと言ってもパソコンのamp付speakerをばらし、自作の木製エンクロージャーに入れただけのものです。電源はカドニカ電池で入力コードだけでとても便利です。音質もTA8217よりはFBでまあまあの音で楽しめます。カドニカ電池は太陽光ソーラーパネルで充電します。Zero Emission Typeのエコ作品です。