SVX日記
2017-05-21(Sun) 既成のブックシェルフスピーカをモバイル仕様に
タッパーで自作したお風呂スピーカを痛く気に入り、ホームプロジェクタのスピーカにも使い始め、気がつけば常に部屋の中を持ち歩いているほど使い倒しているのだが、流石に大きな音を出した場合のビビりが気になり始めた。リビングにはもう少しマトモなスピーカが欲しい。
自作も考えたが、この際、改造を前提に既成品を買ったほうが早いだろうということで、ONKYOのD-NFR9というスピーカをチョイスした。1万円弱だ。絶対的な条件は、キラキラした音を味わいたいので2ウェイであることと、フロントバスレフであること。以前にツイータの効果について体感しているのと、個人的に、低音とはいえ、後ろから出るのは許しがたいのだ。屁でもあるまいし。
実は、このD-NFR9というスピーカ、後継にD-NFR9TXというスピーカが出ているせいか、在庫のないショップが増えている。個人的に、ハイレゾは詐欺商法だと思っているので、倍近くも出してD-NFR9TXを買うことはありえず、いったんは、もうひとつグレードが上のD-55EXを注文したのだが、その手配中にD-NFR9を在庫しているショップを見つけ、D-55EXをキャンセルし、無事D-NFR9を入手することができた。で、届いたのが16日。
で、早速、改造なのであるが、自分はオーディオマニアではなく、自分の耳の範囲でしか評価をしない人なので、音質のための改造ではなく、ハンドリング性向上のための改造を行うのであった。ハンドリング性向上とは、そのまんまの意味で、スピーカの上面に持ち運び用のハンドル(取っ手)を付けてしまうのである。
というわけで、近所のホームセンタでチョイスしたのがセレクトハンドルアルマイト100mmという引き出し用の取っ手。ひとつ648円と、意外に値が張ったのでちょっと躊躇したが、安っぽい取っ手を付けたら、せっかくのスピーカの雰囲気まで安っぽくなってしまうので、ちょっとガンバってみた。
そして、ちょっとビクビクしながら、ほぼ新品のスピーカをバラし始める。ウーファ、ツイータ、背面の端子、いずれも、タッピングビス4本で止まっており、バラすのは容易。んが、ドライバの先を滑らして、コーン紙を突き破ったり、化粧板にキズを付けないように注意する。
まぁ、単品のスピーカといえども、もともとD-NFR9はローエンド製品であるから、中は意外と安っぽい。吸音材はたっぷり入っているが、普通の化学繊維(ポリエステルウール?)で、グラスウールでもニードルフェルトでもない。スピーカの接続はファストン端子なので取り外すのは容易。しかし、電子工作野郎のオイラにはハンダ付けしていないのが不思議なのだ。オーディオマニアはケーブルには凝って大金かけるクセに、接続がファストン端子でも気にならないところが、心底よくわからんところだ。
いわゆる、スピーカネットワークもシンプル。ウーファはコイルを使うのが常道のようだが、並列コンデンサ一発。表示は101、つまり、100pF。手持ちの容量計で計測したら150pFと妥当な値。ツイータは直列コンデンサ一発。表示がないので、手持ちの容量計で計測したら2.30uF。以前に自分がチョイスしたのが2.2uFだったから、ちょうど同じってことだな。
ついでなのでスピーカもチェック。13cmのウーファは想像以上の迫力だし、ツイータもかなりの重量で、イカにもイイ音がしそう。んが、気になったのはその表記。5.5Ω+4Ωで2.3Ωだし、25W+25Wで50Wなので、スペックの4Ω、70Wとの開きが大きい。定格インピーダンスの方は、スピーカネットワークがあるとはいえ、4Ωってことはないだろうし、最大入力70Wってのもおかしいような。まぁ、フルパワーなんて出さないからいいけど。
天板に慎重にドリルで穴を穿けるのと並行して、2階の窓枠から園芸用のネットを垂らすための引っ掛け棒を製作。2本の棒を蝶番でつなぎ、3箇所にヒートンを取り付ける。今年は、綿花と瓢箪(ひょうたん)を植える予定。既に10株くらい芽が出ている。
スピーカの工作に戻り、無事、ハンドルを取り付けるのに成功する。外した吸音材を元に戻し、背面の端子、ツイータ、ウーファを元通りに取り付ける。おぉ、持ちやすい! 片側4kg近くもあるが、このハンドルさえあれば、容易にスピーカを振り回せる。まさに、オーディオ振って歩けるッ! これだ、オイラの目指していた「アクティブ」スピーカは。