SVX日記
2005-02-24(Thu) 今後の身の振り方を考えつつ、OLIMEXのサイトを和訳
うっはー。今日は昨日の面接の結果、今後の身の振り方について考え込む、む、むむむ……むッ!! だって、この歳でLinuxだって組み込みだって実務は経験なしでっせ。なんであんなに好印象だったのだろう? 気づかないうちに面接官に隠しコマンドを入力してしまったのだろうか? 上上下下左右左右BAとか? 別にコナミを受けたワケじゃないんだけどな。クチ八丁がウマすぎたのか? 確かにオイラは八丁味噌が好きだし、お調子モンだけど……こんな時にウケ度200%発揮なんて、それって、まるでヤなヤツではないか。
どっちかってーと、オイラは道路を通すコトが楽しい現場監督というよりは、土をタンパでガンガンと締め固める作業が楽しくて仕方ない作業員なキャラクタなんだけどなぁ。どーしよぉ。だいたい仕事の内容がサッパリ浮かんでこない。でも、転職ってそういうモンだよな。そんじゃまぁ……と、ココで突然ですが、今晩はOLIMEXのサイトのdesign tipsのページの和訳を公開する。例によって翻訳の内容の正確さに保証はナシ。ご意見などは受け付けますが、自己責任でどーぞ。
製造を考慮した基板デザインについて_
注意: 以下の情報は私たちの経験に基づくものです。内容を鵜呑みにしないで下さい。むしろ提案やコメントをお待ちしております。
PCB製造を安く済ませるコツ_
設計共通のコツ_
2. レイヤの数_
レイヤの数が少なくなるように基板を設計してください。いくつかジャンパを配置してでも、片面基板に仕上げたほうが安く済むことがあります。概算で、両面基板は片面基板の倍、4層基板は両面基板の倍の値段になります。
3. 効率的な面付け_
最大1,020ミリ×1,220ミリ(40インチ×48インチ)の基板が利用できます。そのサイズ内に大きさの異なる回路デザインを自由に割り付けられますが、それらは長方形に仕切られている必要があります。各基板には、据付ネジや基板の保持フレームなどのため、基板の周囲にスペースを持つ必要がありますので、多少は無駄な領域が必要です。80%以上利用できることもあれば、50%以下しか利用できないこともありますが、これは値段に影響します。
4. 製造効率_
デザインの段階で基板面積を節約することは重要ですが、メーカの製造限界を超えないでください。もし、PCB製造業者が4milで製造できたとしても、40milで余裕を持ってデザインできるなら、4milでデザインする必要はありません。
6. ドリル径の種類_
穴あけで最も面倒なのがドリルの付け替えです。通常、基板は60,000-80,000rpmという高速ドリルにより穴あけされますが、ドリルの付け替えを行うためには軸を止める必要があり、回転が停止するまで待たねばなりません。また、ドリルラックに移動し、使用中のドリルを置き、次のドリルを持ち、基板の穴あけ箇所に戻り、軸が再び設定された回転数に達するまで待つ必要もあります。1回のドリルの付け替えには、100〜200の穴あけができる時間を費やしますので、使用するドリル種類はできるだけ少なくしましょう。問題がなければ、多少のドリル径の違いは共通にしてしまいましょう。
7. 基板材料_
基板を大量に製造する場合、多層基板をうまく利用することで、かなりの費用の節約が可能になります。FR-4(多層ガラスエポキシ)の優れた特性にもかかわらず、ほとんどの一般家電はまだ古いFR-2(片面紙フェノール基板)で製造されています。
8. 配線の幅、スペースの要件_
これは上記4項と深い関連があります。例えば、もし十分に広い配線幅(20mil以上)ならば、乾式フィルム、感光、現像の替わりに、エッチング、レジスト、片面シルク印刷により基板を製造できます。
・穴_
両面基板の場合、めっきスルーホール加工により穴は0.1mm小さくなります_
部品の足と穴のスキ間には0.2〜0.4mmが必要です_
automatにより基板に部品を実装する場合、スキ間は上限に設定しましょう(訳注:オイラはautomatをよく知らん)_
スキ間が0.5mmを越えると、パッドにハンダが充填されなくなります(特に片面基板の場合)_
スキ間が0.3mm未満のPTH(メッキスルーホール)基板では、フラックスをガス化して逃がすことが困難なので、機械ハンダではパッドにハンダが充填されなくなります(程度は使用するフラックスによります)_
標準の穴径を使うようにしましょう。0.1mm違いで多くの径のドリルを使うと、余計に払うことになります(^-^;)_
・パッド_
片面基板を設計する際には、部品にかかる負荷を支えられるだけの大きめのパッドを使用しましょう_
片面基板で振動にさらされる場合、40〜50milのアニュラ・リング(訳注:部品穴周囲の円環状のランド部分)を推奨します_
densite(訳注:高密度?)な基板のICや部品には、楕円形か長方形の大き目のパッドを使いましょう_
パッドがベタ部にあるときはサーマルブリッジを使いましょう_
最小のアニュラ・リング(パッド穴)は「穴の径+2×PCB製造メーカの最小トラック幅」になります_
回路の配線:
1.基板の外形、基板固定のためのネジ穴、部品高さが制限される領域のdocレイヤへの記載、重なり部品、組み立て部品などを配置します。基板固定のためのネジ穴の周囲には十分な領域を確保しましょう。
2.コネクタ、スイッチ、ボタン、表示器など、位置が決められている部品を配置しましょう。
3.50mil、25mil、5milの標準グリッド間隔を利用しましょう。
4.互いに多くの配線を持つ部品は近づけて配置し、グループ化しましょう。
5.高速な信号は最短距離の配線で通しましょう。
6.PTH(メッキスルーホール)部品のみの基板をデザインする場合はTOPビュー、SMT(表面実装)部品のみのデザインの場合はBOTTOMビューを活用しましょう。
7.電源ラインがシンプルになるよう、各ICは格子状に配置しましょう。
8.フィルタリングコンデンサは電源ピンの至近に配置しましょう(訳注:パスコン?)。
9.部品を重ねるのはやめましょう。
10.部品の配置角を0度か90度以外にするのは、余程の場合だけにしましょう。
11.適切な配線幅を決めるための要因:
・流れる電流量、動作温度、銅の厚さなどの要因を考慮し、基板温度が130度を越えないようにしましょう。
・基板密度: できるだけ基板上に太い配線幅を確保するよう心がけるのが良いデザイナです。それによりPCBの製造は簡単になり、製造コストも下がります。
12.配線とパッド部との間隔について:
・高インピーダンス回路なら、よりスペースを確保すべき_
・高周波回路なら、よりスペースを確保すべき_
・無洗浄フラックスやペーストを利用するなら、よりスペースを確保すべき_
・基板を厳しい環境下で動かすなら、よりスペースを確保すべき_
・基板が湿気やほこりなどにさらされる場合(例えば自動車内)、コンフォーマルコーティングを利用すべき_
13.部品は基板の端から最低100milは離して配置しましょう(wave machineの指が部品に触れないように)_
14.配線(銅)の部分は、ケースとの短絡を防ぐ意味で、基板の端から最低60milは離しましょう_
15.自動配線を利用するにしろ、電源ラインは最初に配線しましょう(太目の線で)_
16.長い配線より、短いものから配線を始めましょう_
17.片面を横方向に配線、もう片面を縦方向に配線するのが、よい配線方法です_
18.重要な信号線は手動で配線しましょう_
19.アナログ信号とデジタル信号のGND配線は別にしましょう_
20.部品の下にビアを配置するのはやめましょう。洗浄後もフラックスが残り、問題を起こすことがあります_
21.全てのレイヤの端に、レイヤの向きを特定できるような文字列を配置しましょう。基板の左右を逆に製造してしまうことを防げます(特に片面基板や表面実装部品を搭載する基板の場合)_
22.ビアの多用は避けましょう_
23.酸溜まりの発生を予防しましょう(90度未満の配線角度で起こる)_
デザインルールチェック(DRC)と最終処理:
1.まず、そのPCB製造メーカの製造限界条件でDRCチェックをかけてください。最小間隔の指定を20%緩和することでチェックが通るなら、基板の弱点箇所を確認するため、再度DRCをかけましょう。そのDRCチェックで問題箇所を絞り込んだら、修正しましょう。大量生産がより容易になります(安くもなりますし)。
2.忘れずに、必要なレイヤすべての表示をONにしておくこと。
3.作成したガーバファイルをガーバビューアでチェックすること(当サイトのDesign toolのページにフリーウェアが紹介されています)。
以上、design tipsの和訳でした。ちなみにコレ以外のtech infoやFAQページの和訳はKONさんのサイトを参照のコト。んじゃ。