SVX日記
2004-07-27(Tue) CCCDに負けない
既に語り尽くされた感はあるが、スーパー腹立つコピーコントロールCD(=CCCD)の件である。まぁ、当初予想だにしなかった、PCの性能向上、CD-Rの普及、インターネットの浸透、mp3形式の登場により、著作権管理というものがグダグダになってしまったのは事実であるからして、音楽業界の気持ちもわからなくもない。
わからなくはないが、とてもじゃないが理解は示せない。邪魔なことこの上ない割には、売上に貢献すると思えないからである。コピーが完全にできなくなったからといって、最初からコピーで済まそうと思っていた客は買わないハズである。逆にコピーをできなくしてしまうことにより、買う気のあるお客まで買わなくなってしまう可能性のが高いと思う。
- 村下孝蔵のCDなら購入
- どうしても聴きたいCDがレンタルできなければ、購入
- そこそこ聴きたいCDがレンタルできれば、レンタルを利用
- そこそこ聴きたいCDがレンタルできなければ、あきらめる
と、いう感じである。なんにもおかしなところはない。極めて自然であろう
しかし、購入にしろ、レンタルにしろ、mp3プレイヤで聴きたいわけだから、PCに落とさねばならない。ここで邪魔になるのがCCCDのプロテクトである。何の権利があって手元にあるのに聴かせてもらえないのだ? 特に購入したのに聴けないなんて、話にならん。んじゃ、買わない、ってことになりかねない。
んじゃ、どうするか。聴かない? 私は曲がりなりにもエンジニアであるからして、その筋の解決方法でどうにかしてしまう。つまり「ミニプラグケーブル、ナウ、リターン」である。そう、ラジカセ間のコピーよろしく、安いCDラジカセの出力をサウンドカードに突っ込んでしまえばよいのだ。ただ、この方法には
- 入力レベルの調整がうっとおしい
- アルバム1枚が1個のファイルになってしまう
というふたつの問題がある。
前者は、基本的にマメに調整するしかない。だが、小さめに調整しておいて、Linux上のsoxというツールを使うことで、録音後にかなりフォローすることができる。後者は、サウンド編集ツールを利用してなんとか切る。ただ、このサウンド編集ツール、なかなか良いデキのものがない。相手がwavの波形であるからか、GUIのものばかり。しかも60分という長いwavを読ませると、身動き取れないくらい重くなり、快適に切り出すことができないツールばかり(少なくとも私が試したものは)。
- wavのサイズに関わらず、なにしろサクサク動く
- リモートコンソールでも作業できる、擬似GUI表示
- 効率的に切り出すことに必要な情報を適切に表示
である。例によってRubyスクリプトである。例によってGPLとする。
起動は「cccdct wavfile」。すぐさま、擬似ウィンドウが開く。画面左寄りの'['がカーソル位置。HとLで左右に大きく移動、shift+Hとshift+Lで左右に1カラム移動、JとKで拡大縮小である。切りたいポイントをカーソル位置に合わせて、スペースでマーク。Pでカーソル位置から3秒間を即席演奏することもできる。Mで各ファイルの長さを確認しつつ、チョキチョキと切り終わったら、shift+Wで一気に出力、shift+Qで終了である。いい忘れたが?でオンラインヘルプも出る。実は無音判定による自動マーキング機能(shift+A)もあるが、あまりデキは良くない。下手に使うより、フツーに切ったほうが正確で早いと思うが、ヤル気のある人は、ソースを読んでcccdct.conf.rbの内容を調整したりしてみてほしい。
nohup wavr -c 2 -d 16 -l 3600 -r 44100 -s l -f /tmp/sound.wav &
sox /tmp/sound.wav -e stat -v
sox -v x.xxx /tmp/sound.wav /tmp/sound_opt.wav
./cccdct /tmp/sound_opt.wav
for i in /tmp/sound_opt.wav.d/*.wav; do echo $i; lame -h $i; done
./getcdinfo