SVX日記

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2009-06-07(Sun) ヴァリアブル・ジョイスティック「JS-1V」完成

  時期的には、扇風機を、早々に完成すべきなのだが、職場が「日中寒め」のせいで、イマイチ、モチベーションが上がらず、こっちを優先してしまうのであった。ちゅーか、いい加減……

  「エアコンの設定温度」でエコエコいうのはやめれぇッ!!

  ……といいたいッ!! 28℃ならば28℃でまったく構わんが、それは「室内温度を基準に設定」すべきだろう。まったく、機械に使われているアホの最たる例である。

  さて、ジョイスティックの製作を優先してしまうのには、もうひとつ理由がある。というのも「完成がみえると、興味がなくなる」の法則である。一応、C言語で、シリアル送受信、PWM制御、LCD駆動、ロータリエンコーダ処理のまで、各要素自体は動かせちゃったんだよね。

  そう。別に、心から扇風機が必要というワケではなく「作ってみたいから作る」のが趣味というモノなのである。これは「山があるから登る」のと同じである。また「そこにヒコーキがあり、オイラはライセンスを持っているのに、なんで近くでハンバーガを食わねばならんのだ」と、ハンバーガを食べに隣の空港まで飛んでったツワモノの例もある。まさに「手段のためなら目的を選ばない」のが趣味人として正しい姿なのである。

  そういう意味では、今回のジョイスティックの自作は「気分よくゲームをする」という「目的」のためである。だから「完成すること」が重要であり「趣味」よりは「作業」の側面が強いのだ……と、ひととおりノーガキをタレたら、買い物に行こう。

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  今回、木箱にデカい穴を空ける必要があるため、ホールソーを買いに行く。100円のダイソーである。別に穴を空ける手段はホールソーに限らないが、さすがに「100円で買えるんなら買うっきゃない」のである。ついでに、使えそうな工具やら、パーツやらを大量に買い込む。品質に期待はできなくても、ないよりマシという工具は、いくらでも存在するのである。

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  さらに、大須で主要なパーツを買い込む。レバーは再利用するが、ボタンはゲーセン仕様のモノをオゴる。ブツは三和のOBSF-30である。幾度となく千石で見かけた品だが、大須だと350円もした。高い。だからというわけではないが、3つだけにしておく。オイラはあまり格ゲーをやらないので、グラディウス可能レベルを達成する3つで十分なのである。しかし、黄色が売っていたのは幸いであった。もちろん、ナムコカラーにちなんでの黄色である。

  脇の赤いボタンは適当なもの。1P/2PやSELECT/START用をイメージ。ブレッドボードは後述。電池ボックスは後述。アダプタジャックは単なる在庫補給。スペーサ群は後述。足は足に使う予定。

  一方で、肝心の「Wii乗っ取り」用の部材が入手できなかった。仕方ないので予定を変更し、材料が揃うまで、まずはレバー提供のドナーとなったゲーム機の機能を復活することにする。

  で、イッキにくみ上げた。一応、これで完成だ。

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  表面的にはシンプルそのものだが、箱が必要以上に大きいのもあって、かなりの安定感だ。素材が木だけあって、妙に温もりのある手触りも悪くない。

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  中を開けるとこう。ミソは後述するブレッドボードである。

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  レバー部分のアップ。実は、いったんは廃棄したドナーのトップカバーの一部を切断して取り付けている。というのも、レバーのパーツのネジ穴のフランジが、取り付け高さから微妙に距離のある位置、オマケに4カ所のうち1カ所は特別に距離のある位置にあり、強度に不安を感じたためである。

  そこで、ドナーのトップカバーに元通りレバーを取り付け、そのネジ止め位置のすぐ脇にネジ穴を開け、トップカバーを取り付けステーとして利用するのである。ただし、特別に距離のある1カ所の部分については、トップカバーを破壊してしまっているので、まったく別の部分の「柱」をカジり取ってきて、長さを調整、一方に3mmのネジ穴タッピングして取り付けた。

  というわけで、中は結構アクロバチックなことになっているが、表面的にはスッキリだ(ネジの位置はやや微妙だが)。レバーのボールが外せないので、大きな穴を開ける必要が生じたが、目隠しに金色の厚紙(ブランデーの箱の内装)を入れてゴマかしてある。

  配線は全部やり直した。上下左右と共通GNDと、ヒネりを検出する可変抵抗の3本で、全部で8本。熱収縮チューブでまとめ、先端はすべて半田メッキ加工する。

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  ボタン部分のアップ。自然に自分の手を置いて、指の位置を中心にボタンを並べた。まさにオーダメイド。そういえば、どこかのサイトで、ジョイスティックの自作用に、既存のジョイスティックのパネルの図面を配布していたが「それは逆」じゃないかと思う。自作するからには「自分の手に合わせる」絶好のチャンスではないか。

  メインは3つのボタンの右2つ。ゼビウスや魔界村では、このふたつを使う。一番左のボタンはグラディウスのパワーアップなど「ここ一番」用に少し離した。一方で、1P/2Pボタンはワザと近くした。押しが固いので、通常の利用には適さないが、3つ以上ボタンが必要な場合に限って、流用も可能なように考えてのことである。

  なお、1P/2Pボタンは、裏からネジで取り付けたが、大きな3つのボタンは、29mmのホールソーで開けた穴に押し込んだだけ。それでも、ガッチリ固定された。

  配線は各ボタンごとに独立GNDとした。一応、アナログボタン対応(抵抗をかます)を見込んでのこと。全部で10本。レバーと同じく、熱収縮チューブでまとめ、先端はすべて半田メッキ加工する。

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  ブレッドボード部分のアップ。これが今回のミソ「ヴァリアブル」のネーミングのモトである。昨日のエントリに書いたように、ジョイスティックは、PC のキーボードと同じく、手に馴染んだものを、末長く使うべきである。そこで、ゲーム機の機種が変わっても、速やかに対応可能なよう、回路の大部分をブレッドボード上に構成してしまう仕様とするのである。

  これならば、ゲーム機の機種が変わっても「乗っ取り」基板を交換するだけで、ジョイスティック側の工作は不要になる。また、A/Bボタンの反転はおろか、スペハリの上下逆などの、奇妙なアサインも設定し放題。なにしろ、線を「植えればいい」だけなのである。オマケに、マイコンを載せれば、連射装置やコマンドマクロも組み込みも、その取り外しも容易だ。うっしっし。

  画像の説明

  最後に、今回は「Wii乗っ取り」用の部材が入手できなかったので、ドナーとなったゲーム機の機能を復活する。基板をどうやって載せようか迷ったが、これまた、いったんは廃棄したドナーのボトムケースに基板をネジ止めする形にし、扱いを容易にしてみた。出力は再度RCA端子化し、ケースに組み込む。基板側の配線も、あらかたやり直した。やっぱり、熱収縮チューブでまとめ、先端はすべて半田メッキ加工する。

  電源はブレッドボード経由で外から取れるようにしてある。今回は電池ボックスをブレッドボードに接続して供給。これまた、ハンダ不要で、流用も可能。極めて、合理的ではないか。

  さて、今回の製作費だが、ほとんどが流用なので、恐ろしく安い。現在、装着されている部品だけだと、大きなボタン(350円)3つ+小さなボタン(130円)2つ、ブレッドボード(409円)、電池ボックス(84円)のみ。シメて1803円。今回、新たに購入した工具、ホールソー(105円)2種や、ハンダ、ケーブル、ネジ、スペーサなどのコマゴマしたものを入れても、2500円はかかってないだろう。自作するなら、こうでなくては。

  早速、ゼビウスで遊んでみる。うぅむ、ソルバルウの機動の鋭さが違うというものだ。これなら、以前は為しえなかった、16エリアのクリアも可能かもしれない。満足満足。

  しかし、アレだ。ひとつだけ致命的な事実に気づいてしまった。ゲーセン仕様のボタンは非常によいフィーリングなのだが……

  家で叩くと異常にうるさい

  ……のであった。これでは、夜に思いっきり遊べんわ。ぐぬぅ。