SVX日記

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2024-06-23(Sun) ディスクイメージサーバは爆速コンテナビルドの夢を見るか?

  ちょっと前からISOイメージの中身をHTTPで公開するコンテナを作っていた。slairという名前が付いている。

  スレイヤと読むが、ドラゴンスレイヤではなく、ドラゴンズレアのモジりで、ソース(コード)の棲処を意味する「Source's Lair」。略して「's Lair」。元々はソースコードの閲覧が主な用途だった名残だ。で、3回目のリニューアルなので「's Lair III」まぁ、大層な名前の割には大したものではないけれど、歴代、LinuxOSのインストール、各パッケージのアプデ、ソースコードの調査などの作業を大幅に効率化してくれるので、職場で重宝されてきたサービスである。

  画像の説明 画像の説明

  リニューアルする主な理由はコンテナ化だ。それに伴い、pvにISOを置くだけで勝手にマウントしてHTTPアクセスできるようになる機能を加えた。ISOイメージの中身へHTTPアクセスできるということは、dnfのリポジトリサーバが務まるということだ。インストール後の、各パッケージのアプデに便利だ。んぁ? そこでフト思った。コンテナビルドの時のdnfによるパッケージインストールもそこからやらせられたりしないか? それが可能になれば、コンテナビルドが爆速になる気がするんだが。遠いオフィシャルリポジトリへのアクセスが不要になるのだから。

  それをしたいなら、コンテナビルドで「dnf install」の実行の前に、/etc/yum.repos.dの中のrepoを置き換えるスクリプトを書いてやればいい。こんな感じに。

#!/bin/sh
 
rm /etc/yum.repos.d/*.repo
 
cat <<EOF >/etc/yum.repos.d/slair.repo
[slair]
name=Fedora 40 - x86_64
baseurl=http://hostname/indexes/discs/Fedora-Server-dvd-x86_64-40-1.14/
gpgcheck=0
EOF

  そのスクリプトをリポジトリサーバのすぐ横に置いて提供してやることにするならば、Dockerfileの冒頭はこんな感じに。

FROM fedora:40
 
ADD http://hostname/indexes/misc/setup_repo_rhelXX.sh /setup_repo_fedora40.sh
RUN bash /setup_repo_fedora40.sh
 
RUN set -x \
    && dnf install -y \
        ruby \
        procps-ng \
        iputils \
        iproute \
        diffutils \
        less \
    && rm -rf /var/cache/dnf/* \
    && dnf clean all
 :
 :

  そしてイザ「docker-compose build」ッ、速ッ!! パッケージリストの読み込みが瞬時に完了……アレ? ビルド失敗……なんで? 必要なパッケージがない!?

  今回、FedoraのServer版のISOを使ったのだが、中身を見ると大半のパッケージが入っていない。あぁ、そうか。Everything版のISOじゃないとな……と、思ったら、だいぶ前にその提供は終わっていたのであった。ちぇ……とはいえ、同じことをRHELでやる場合には問題なくできるはずなので、今回はそれでヨシとしよう。作った物件のgitリポジトリを以下に公開しておく。

https://itline.jp/git/slair
https://itline.jp/git/sinatra_skelton