SVX日記

2004|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|

2021-11-07(Sun) フロントカメラで燃車でGO!

  ここんとこ、ボチボチと作業を進めてきた、NDロードスターへのフロントカメラの設置プロジェクトであるが、一応の完成を見たので、概要をまとめておく。

  最初の懸念だった、エンジンルームから室内へ配線は片が付いたが、次の懸念が電源である。フロントカメラであるから、バックランプの連動で電源を取ることができない。かといって、バッテリから直接に取れば、バッテリが上がってしまう。キャビン内にスイッチを設ける方法もあろうが、エンジンの始動と連動して常時オンが望ましいんだよな……などと考えていたら、購入したカメラのレビュー欄にあった「ケーブルの中ほどの部分が発熱する」という情報が目に入った。

  おそらく、シリーズレギュレータで降圧しているのが原因じゃなかろうか。カメラの電源は5Vであろうから、7Vチョイを降圧していることになる。放熱板もなくケーブルに埋め込んだ状態で連続使用すれば、そりゃサーマルシャットダウンしてしまうだろう。バックカメラ用途なら連続使用は1分前後であろうからなんとかなろうが、こちとら常時オンで使いたいのだ。

  と、そこでカメラに添付の6mのRCAの映像ケーブルに赤い線が出ていることに気づいた。どうも、電源ラインに使ってください、ということらしい。であれば、事前に少し降圧してから、カメラに供給してやればどうか。ということで、ブレッドボードに降圧回路を組んで動作確認してみたら、6Vがカメラの動作限界であった。つまり、6Vを割るとカメラがシャットダウンしてしまう。

  おそらく、ケーブル内の5Vのシリーズレギュレータのドロップアウト電圧が1Vなんだろう。そんなら、少し余裕を見て7Vくらいを供給してやればいい。ちなみに、説明書によればカメラの消費電流は55±5mAとあるが、実際には85mA前後であった。となると、12Vの場合、損失は(12-5)V×85mAで0.60W。7Vまで落とせば(7-5)V×85mAで0.17W。1/3以下になる計算だ。

  ということで、手元にあった7805と各種部品を使った、電圧可変電源回路を設計する。

  画像の説明

  で、設計通りに製作する。で、モニタの裏に装着し、モニタの中から12Vを引き出して供給する形にしてやる。

  画像の説明

  配線を模式的に示すとこんな感じ。

  画像の説明

  モニタは瓶の上にネジ止めする形にしてあるので、ロードスターに標準のドリンクホルダに挿すことでシッカリと固定できる。モニタとカメラ間の配線は切り離し可能なので、必要のない時に取り外すことは容易だ。

  画像の説明

  というような計画で、ハーネス等まで完成させて、イザ、ロードスターに装着しようと思ったら、カメラの装着位置(ナンバプレートの裏)から、ボンネット内に配線を引き込めるスキマがほとんどないことに気づいた。まったくないことはないのだが激狭で、とてもじゃないがカメラが通らない。

  画像の説明

  ヘッドライトを外せばなんとかなるかと思って整備書を見たら、その前にフロントバンパを外す必要があるらしい。そりゃ、めちゃくちゃ大仕事だ。ウンウンと悩んでいたら、フロントバンパのけん引フックカバーの奥にスキマを見つけた。カメラは通らないが、反対側のRCAコネクタならギリ通るかもしれない。

  ということで、やってみたところギリ通せた。で、カメラ側はバンパ下部のルーバーに沿わせてナンバプレートの裏へ。モニタ側はエンジンルーム右側から例の穴を通ってキャビン内へ。改めてカメラが動作することを確認し、一応の工事完了である。

  画像の説明

  早速、テストも兼ねてドライブに出かける。

  カメラの画像は、思いのほか鮮明で悪くない。そして、バックカメラ用だけあって、露出の追従がスゴい。日向も、日陰も、夕暮れ時も、常に昼のように映る。間違いなく利用中のドラレコより的確に調整してくれている。

  そして、カメラが真横を向いているので、走行中の疾走感をイイ感じに伝えつつ、フロントバンパの赤をモノスゴく美しく映してくれる。

  一方で、やや期待していた「見通しの悪い交差点で、鼻先で右側から近づく車を確認する」用途だが、レンズが広角すぎるためか、よくわからない。まぁ、これはオマケ程度ってことで。

  で、本来の目的だった「停止線ピッタリに停車するという電車でGO!的な楽しみ」については、十分に達成することができた。

  まずは、感覚のみで停止線に合わせて停車してみると……

  画像の説明

  ……だいぶ手前である。やはりというか、もう少し先なんだな。などとやりながら、買い物をしようとスーパーに寄れば……

  画像の説明

  ……当然、車止めビッタビタに駐めることができる。まぁ、これが本来の用途かな。などと停車するたびに感覚を補正していたら……

  画像の説明

  ……ピッタリ! 停止位置0mボーナスゲット! これを繰り返していれば「車幅感覚」ならぬ「車鼻感覚」を研ぎ澄ますことができそうだ。うひひ。

  ちなみに、これをやりだすと、意外と自分が「先頭で停止」する機会が少ないことに気づく。そりゃそうだ。でもこれ「無理せずに正しく信号で停止する」モチベーションになるから、悪いことではない。マツダはi-DM(インテリジェント・ドライブ・マスタ)、ならぬ、b-SM(バウンダリ・ストップ・マスタ)という運転評価機能を付けてはどうか。

  などとやってるうちに、帰りはすっかり暗くなった。まったく照明のない区間ではロクに映らなくなったが、交差点には意外と照明があり、停止位置チェックには支障がない。一方で、モニタの輝度は昼間でも十分だが、十分に下げることができないので、ちょっと夜は明るすぎる。モニタ側に被せるサングラスがいるかもなぁ。

  ちなみに、今回の工作によって、事前に7Vに降圧してからカメラに電源供給したからか、行き帰りの2時間x2の間、カメラはずっと問題なく動作していた。あ、そういえば、12V→7Vに降圧してるレギュレータにヒートシンクを付けるのを忘れていたな。それといくつか、もうちょっと修正しないとな。