SVX日記
2021-11-17(Wed) オレ流キャンプ、もしくは、鈴鹿六峠制覇
「これは」という本は、電子書籍でなく、紙の本として手元に置いておきたい、と思うので、紙の本を購入するのだが、読むのに両手が必要になるものだから、昼飯食いながら、とか、枕元で、とか、そういう時に読むのを敬遠してしまい、電子書籍でお試しマンガばかり読んでいる日々である。
「これは」という本なのに、読める機会が少なくて、むしろ読み進められない、というジレンマ。家だと工作とかPC作業とか車のメンテとか、いろいろとやりたいことがあって、そっちに気が行ってしまうのもいけない。
では、外にお出かけして、ほかに何もできることがないような、景色のいい場所で、自然の風に吹かれながら本を読むのはどうか。それって、キャンプっぽいナニかじゃないの? というわけで、そのうちやってみたいと思っていた。
一方で、なんだかんだで亀山あたりまではよく行くのだが、そのまま北上して鈴鹿峠を越えたことがないことに気づいた。まぁ、名古屋だと位置関係的に北西方面への移動は意味が薄いので、そりゃ自然なことなのだが、相手は天下の国道1号線だ。一度は通っておくべきだろう。とかなんとかで、調べていると「鈴鹿六峠」という概念があるということを知った。
安楽峠は、これまた微妙に酷道っぽくて走破欲(?)をそそられる。ん? 気づけば、残りの4つの峠は通ったことがある。ということは、鈴鹿峠を越えて、安楽峠で帰れば「鈴鹿六峠」をコンプってことになるじゃないか。
つうわけで、出かけてみた。普通なら、23号、25号だろうが、今回は、23号、北勢バイパス、ミルクロード、フラワーロードで、1号へ。途中、コンビニで、ソバとソーセージとプロテインを購入。関から先の1号はワクワクするような、快走峠道。ほとんど交通量はない。アッと言う間に鈴鹿峠。トンネルを抜けたら、左の脇道だが、わかりにくくて急制動。目的地についた。
ベンチとテーブルがあった。折りたたみイスやバーナーなどの道具を出す。ビアリーを開ける。ソバを食う。ソーセージを焼いて食う。コーヒーを淹れる。陽に背を向けて、本を読む。今回持っていった本は、梶尾真治の「美亜へ贈る真珠(2003)」。「"ヒト"はかつて尼那を……」の途中から「時尼に関する覚え書」まで、のんびりと読む。しみじみする話だなぁ。陽に照らされた背中の暖かさと一緒に、まさに心に染み入ってくるようだ。