SVX日記
2008-06-02(Mon) Fedora9、インストールチューン
さて、先日から「Windows環境からの独立」を目的に、ジャンクのThinkPadX40を入手したり、そのHDD事情に絶望したり、SSD化したり、その遅さに驚愕したり、Fedora9を導入したり、その勝手の悪さに爆発したりしているのだが、ようやく「ほぼ独立に成功」することができた。
世にはアンチマイクロソフト野郎が溢れており、スラドに関連するトピックが上がる度に荒れているが、アンタらブツブツ言いながらも使ってんじゃあねぇの? 自分が脱出してしまってから見下ろすようでなんだけど、孫悟空ってぇ話、知ってるよね?
今回のインストール先は、16GBのコンパクトフラッシュという特殊な環境だ。まぁ、決して広くはないが、狭すぎるというわけでもない。どちらかというと、問題はライトアクセスが遅いことだが、安いコンパクトフラッシュを使う以上は覚悟する必要がある。
Disk /dev/sda: 16.2 GB, 16240345088 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 1974 cylinders
Units = シリンダ数 of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Disk identifier: 0x000148b6
デバイス Boot Start End Blocks Id System
/dev/sda1 * 3 1410 11309760 83 Linux
/dev/sda2 1411 1462 417690 82 Linux swap / Solaris
/dev/sda3 1463 1974 4112640 83 Linux
ミソは、先頭パーティションを3シリンダ目からにしているトコロ。このページによれば、フラッシュメモリの破壊はブロックの先頭に出る傾向があるそうだ。一般に、デバイスの先頭にはマスターブートレコードがあり、ここが壊れると、デバイス全体がゴミになってしまう可能性がある。
先頭がそんなに書き換わるか? というと、おそらくはかなりの頻度で書き換わる。というのも、先頭のすぐ後ろには、ext3ファイルシステムのスーパーブロックがあり、これは数十秒に一回程度の頻度で書き換わる性質があるからだ。半分は推測だが、フラッシュメモリは、数バイトを書き換えるだけの場合でも、ブロック全体を書き直す必要があるはず。そうなると、スーパーブロックが書き換わる時には、周辺数10キロバイトも書き直されると思われ、先頭のMBRもトバッチリを受ける可能性が高い。
よって、余裕をみて先頭2シリンダを空けておくワケだ。で、もし3シリンダ目が壊れたら、今度は4シリンダ目からフォーマットしなおして使うのだ。この推測が正しいのか、ホントに効果があるのか、それはわからんが、まぁ、やっておいて損はないだろう。
ちなみにこのような変則的なパーティショニングは、Fedora9のインストーラであるanacondaでは不可能だ。よって、事前に別のマシンか、レスキューモードを利用するなどして、fdiskを使って切っておき、anacondaからは領域の「用途変更とフォーマット」という形でインストールを進める必要がある。
で、インストールだが、X40にはディスクドライブが付いていないので、PXEブートを利用して、ネットワークインストールを行う必要がある。これまた母艦を用意して、dhcpサーバ、tftpサーバ、httpサーバを立て、Fedora9のisoイメージをhttpアクセスできるようにしなければならないのでひと苦労だが、この方法はそこいらにあるので省略。
インストーラが立ち上がったら、日本語環境、英語キーボードを選択して、最難関のホスト名決めだ。うーむ……(小一時間経過)……よし、色が黒いからカラスということにして「raven」としよう。赤い「suzaku」も一応は鳥なので組み合わせもいい。
ちなみに、安物のコンパクトフラッシュはライトアクセスが劇遅なので、インストールには異様に時間がかかる。私が計測した限りでは、0:20開始、4:47終了だった。普通の人は、寝る前に開始して、翌朝まで放置しておくのがいいだろう。