SVX日記

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2005-07-11(Mon) 中年力で戦ってみる

  ココんトコ、自分の性格が変わったと、強く感じるコトがままある。物事に対して、ネバリ強くなったというか、ノンキになったというか、あきらめが悪くなったというか。しかし、自分ではこの性格の変化をポジティブに受け止めている。実際、その結果が好ましい方向に出ることが多い。

  赤瀬川源平という人が「老人力」という概念を説いているという。本を読んだことがないので、詳しいことは知らないが、たぶん老人になったことによって、若い頃よりも体力も頭の回転も落ちたが、それは経験や余暇でカバーできる。その結果、若い頃にはできなかったコトが可能になり、人生を楽しむことができる……そういうコトであろう(たぶん)。

  それを踏まえてオイラが提唱するのが「中年力」である。あまり言いたくはないが、既に三十台中盤にさしかかりつつあるオイラである。すっかり中年である。語感が悪いので、書きたくはないが、中年は中年、オヤジはオヤジ、ハゲはハゲなのである。くそぉ、ハラ立つわ。しゃーないけど。

  それでは中年力とは何か。特殊な例ではあるが、いくつかの例を挙げて示すことにしよう。

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  最初の事例として、昨日ゲーセンで遊んだ「アルカノイド」を取り上げる。このゲームはブロック崩しのリバイバルブームを起こしたゲームで、内容は基本的にブロック崩し以外のナニモノでもない。このゲームが誰にウケたかって、おっさん連中にハゲしくウケた。まさに中年ウケしたゲームだといえよう。シューティングゲーム等がどんどん過激になっていく中、シンプルなゲームシステムを引っさげて「オレにもできそう」と思わせたトコロはほんとうに見事だ。実は難易度はかなり高いのだが、ゲームに挑戦したいという気持ちになるかどうかは、あまり難易度とは関係ないのである。相手がどんなに人気の美人であろうが、本気で好きになってしまったら、どうにか攻略すべくアノ手コノ手を繰り出してしまうのと同じである(?)。

  この「アルカノイド」は、オイラも登場当時にチョコっとやったが、かなりヘタだった。パワーアップアイテムが出てくると、そっちを優先してボールを落とすし、ボールが複数になると、二兎を追って両方を落とすし、パドルから弾が出るようになると、連射しすぎてボールを忘れるし、残りのブロックがわずかになると、なかなか当たらないことにイライラして、やっぱりボールを落とす……しかしッ!! しかしだッ!! 昨日のプレイでは軽く5面まで進んでしまったのだ。しかも、上記のようなタコミスをほとんどしなかったのである。

  これこそまさに中年力である。おっさん連中がこのゲームにこぞってハマった理由が、今まさに別の視点から理解できる。このゲームはおっさん向きなのだ。サクサクとブロックを消そうなどと考えてはイケないのである。100円入れたのだから、少しでも長時間遊べればイイじゃないか。別にブロックに当たらなくたって、とりあえずボールを跳ね返せば続けられるじゃん……そんな気分で臨むべきゲームなのである。

  このゲームはブロックが少なくなると、敵が画面上部からフワフワと下の方まで降りてきて、パドルが跳ね返したボールを、スグに跳ね返すことで、ミスを誘発するようになっている。しかし、若い頃に比べて反射神経が落ちているにもかかわらず、それに対する対応力は向上していた気がした。おそらくこれも中年力であろう。ヤバイと思っても、決してアキらめず、その瞬間に集中力を結集するコトができるうようになった、その結果であろう。あぁ、ヤバい……アルカノイドが家に欲しい。例のプロダクトのシリーズにPaddle Gamas in 1としてラインナップされないだろうか? 頼むッ!! JAKKS!!

  画像の説明

  気を取り直して、次の事例の「スターフォース」だ。これはシンプルな縦スクロールシューティングである。敵も自分もスクロール速度もBGMまでがすべてが速めで、ボタンは1個だけ。あらゆる爽快感を集めて結晶化したようなゲームである。

  さて、早速だが中年力を発揮してしまおう。ほれみろ。久々にプレイしたにも関わらず、軽く未知のゾーンまで進んでしまったではないか。これはやっぱり中年力にその原因があるのである。このタイプのゲームは基本的に自機を移動し続けることによって敵弾を避けるのだが、このゲームの自機は移動速度が速いので、ずーっと動いていると、すぐに敵弾に追い詰められてしまう。そこで、できるだけ敵弾を引き付け、ちょっとずつ移動し、敵弾を紙一重でかわすのがコツなのだ。それに気づき、実践できるようになったのは中年力のオカゲに違いないのである。

  確かに若い頃に比べたらボタンの連射速度は落ちているだろう。しかし、そこはゲームに付いている連射装置に頼るのである。体力が追いつかなければ、小道具に頼ることをヨシとするのも、また中年力である。これのオカゲで、スマイリーが100%出せるために自機は増えまくり、ラリオスも毎回隠しボーナス付きで倒せてしまう、若い頃には夢だったジムダステギの片側全部破壊ボーナスまでゲットしてしまうのである。挙句の果てには100万点オーバーだ。まさに中年力万歳である。

  さらに事例として「ストリートファイターII」を……っと!! ここで突然だが、しばし昇竜拳のリハビリをさせていただきたい。オイラのケンは既に中年なので、いきなり技を出すと腰をやってしまう可能性があるからだ……というワケで中年力の秘密は明日に続くのである。しょーりゅーけんッ!!