SVX日記

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2006-01-17(Tue) 次期PC「Lavie A」レビュー

  で、届いた。この機種はなんだ、NECのLaVie G type Aと表現すればいいのかな。メーカのページをみるとLaVie Aという表記も混在しているが。まずは大きさ……悪くない。確かに厚みはあるが、意外と気にするほどでもない感じ。そういうガタイが幸いするのか、持つと軽く感じる。1.6kgは以前に持ち歩いていたARMADAよりも重いはずなのだが、正直、サッパリ違いを感じない。これなら、別にDVDドライブを外さなくても構わない感じですらある。

  意外だったのが、その液晶の美しさ。基本的にツルピカ液晶にはよい印象を抱いていなかったのだが、輝度が高めなこともあって、さして映り込みが気にならない。コントラストが異様に高くて美しい。でもって、下手すれば邪魔になるかと思っていた、自動輝度調整機能がスッげぇイイ仕事をするったらない。周りの明るさを感知して、かなり適正な輝度に常に調節してくれるのだ。時々、何もしていないのに一瞬、最低輝度まで落ちてビビることがあるが、基本的には常にONにしておいて邪魔にはならない機能である。

  画像の説明

  液晶のついでにワイド画面にも触れておこう。このPCは1280x768ピクセルと、1024x768ピクセルに比べ、横幅が256ドット多いが、これがまた悪くないのである。オイラはタスクバーにランチャ(クイック起動?)を置くし、タスクをグループ化するのがキライなので、異様に横幅を消費するのだが、ウィンドウを開きすぎるとタスクバーの上下切り替えが必要になってしまい、作業性がガクンと落ちてしまう。しかし、そこにこの256ドットが効くったらないのである。左端を空けておけば、デスクトップのアイコンにもアクセスしやすいし、すっかりワイド万歳なオイラである。

  画像の説明

  ワイドだから、横幅がある。横幅があるから、キーボードのキーピッチはフルサイズである19mmであり、幅にしわ寄せのきているキーは存在せず、大変に自然なタイプが可能である。昨日にも書いたが、Let'sは横幅がないくせに、無理矢理19mmを確保しているものだから、エスケープキーが上にオフセットされてしまっている。この点はvi&emacs使いのオイラにとって、ガマンのならないポイントだった。また本機は、ガタイが4cmもあるものだから、厚み方向の設計にも余裕があるのだろう。キーのストロークが3mmと他機種に比べて1mm近く深いのだが、それがこんなに打ちやすさに貢献するとは思わなかった。打ちやすいのである。ちょっと慣れも入っているかもしれないが、これほど打ちやすいノートPCのキーボードは初めてである。

  画像の説明

  USBコネクタの配置も気に入っているポイントだ。2ポートが背面にあるのである。最近のノートPCは側面にあることが多いのだが、最近のオイラはCVSのリポジトリをUSBメモリに配置しており、それを電車の中で使う場合に側面に挿すと、隣の人が立ち上がったときに「バキッ」とやられそうな不安があるのだ。その点、背面であれば、自分のヒザの先から出っ張らない程度で収まり、不安がないのである。ただ、3ポート目はマウス用なのだろうか、右の側面手前側に付いている。オイラの場合、ワイヤレスのボールマウスという微妙に珍しいデバイスをここに接続するので、ちょっと気にかかるところ。できれば、右の側面奥側についているとよかった。ここは残念。

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  でもって、DVDドライブ。スロットインでとても出し入れが楽。CDやDVDなんてそんなに使うものでもないだろうと思っていたのだが、電車の中で音楽でも聴こうと思い立って、なんとなくiTuneをインストール、手持ちのCDをリッピングし始めたら、このスロットインが恐ろしく有用なのであった。iTuneには「CDを入れたら、自動的に曲名を検索して、リッピングして、mp3化して、ライブラリに加えて、CDを吐き出す」という機能がある。こーなると、オイラのやることはひたすらCDを交換するだけ。似たような環境を、自宅サーバに構築していたこともあったのだが、トレイ式だったからか、10枚と続かなかった。そんなオイラが、この機種になってから、もう100枚近くもリッピングしている。というわけで、スロットイン万歳である。スロットインは故障しやすいというイメージがあり、実際にそのとおりだと思っているが、そこは例の保険のおかげでかなりの安心感に包まれつつ作業が行えるのもうれしい。

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  タッチパッドにも触れておこう。この機種は幅がワイドなのを生かしてフルキーボードを採用しているので、タッチパッドの位置が窮屈な印象を受ける。でもって、なぜかキーボードのホームポジションからすると、かなり右にオフセットされており、使いにくそうな印象を受ける。ところがどっこい、右手の人差し指でパッドを操作するにはここが絶好の場所であった。それよりも問題なのは、タッチパッドがパームレストと一体形成でフラットであること。一応、軽いデッパリが付けられているものの、上下スクロール機能を使おうと思うと、少しばかり指先の感覚が頼りない。もう少しシッカリと段差のある、通常タイプの方がよかったような気がする。段差にホコリがたまらないというのは利点ではあるが。あ、それから、一番重要な点だが、マウスカーソルの動きが若干ながら不自然。どうもオイラの感覚が合わない。この辺は個人のフィーリングではあるが。

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  この機種は独立して音量ボリュームつまみが付いている。といっても、いわゆる可変抵抗でなく、回転スイッチ(?)というヤツだ。上下に回すとテレビのボリュームよろしくメイン画面に棒グラフが出て、音量を調節できる。押すとミュートするという便利な機能もある。これは、ソフト的なボリュームと連動しているのだが、右下のボリュームアイコンと違って、音量調節コントロールダイアログが開くまでに3秒もかかったりしないのがいい。3秒どころか、素晴らしいレスポンスである。ついでに、Windowsの音量調節コントロールがいわゆる「可変抵抗のカーブ」を無視した仕様になっているのを、補正しているという素晴らしい小技も効いている。これを実装した人、最高にエラい。わかるオイラにはわかっているからなッ!!

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  メモリースロットも付いている。SDカード、メモリースティック、XDの3種類を同じ穴に突っ込めるようになっている。オイラはそんなに使わないので、あまり気にしていないが、これはバネのフタでなく、ダミーカード方式なのが惜しいトコロ。残念。

  ちなみに装備されているHDDは通常の3.5インチ。試してはいないが、ネジを2本外すとすぐにアクセスできそう。イザという時にすぐ取り出せそうで安心感がある。これはガタイが大きいために設計が素直であるための利点であろう。おそらく、凝った設計のLet'sではこうはいくまい。本体を分解するのも、HDDを外すのも、死ぬほど面倒なことであろう。これは他の利点とのトレードオフではあるが。

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  最後に付属アプリについて軽く触れる。まずは大嫌いなウィルス対策系。たまたまだろうが、他のウィルス対策アプリを入れることを想定して、正しいアンインストール方法が記載された紙が入っていた。別にオイラは別途ウィルス対策アプリを入れるつもりはないが、ウィルス対策アプリというものが大嫌いなので即座にアンインストールしたい人なので助かった。また、一般にこのようなメーカ製PCでは不安定で余計なアプリがたんまりと載っているが、さほど気になるようなアプリはなかったので、そのまま使っている。特に特殊キーとの連動アプリは替えが効かないのでデキが気になるところだが、特に安定性に問題があるわけでもなく、不快なデキのモノもない。本機には「お出かけボタン」などという、思わず引いてしまうようなダサいネーミングのボタンがあるが、これは電源プロパティを変更するショートカットキーで、バッテリーメータとも連携しているというモノ。しかしこれがなかなかに快適なのだ。CPUパワーやオートスリープまでの時間、ディスプレイの輝度、ボリュームのミュートまでがワンキーで切り替えられ、現在のモードもボタンの下のLEDで確認できるため、意外なほど便利。電車の中で使う時は自動輝度、ミュートで、家でゲームするときは固定輝度、画面のオフなし、などという設定も軽くできる。最高である。

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  お出かけボタンの脇にはいわゆるメディアキーが並んでいる。本来は付属のヘンなiTuneモドキのプレイヤ用だが、このキーはフツーにキーコードを持っているので、私はmp3プレイヤとして、foobar2000というアプリをインストールし、グローバルホットキーに登録して、常に音楽の制御ができるようにしてみた。これもかなり快適である。iTuneにも同様の機能があるとよかったのだが。

  ちゅーわけで、本機は想像以上に細かいところまで手の込んだPCであり、Let'sとは違った意味で、カタログスペックには現れない快適さを備えている。でもって、安い。我ながら、ベタ惚れのオイラであった。オイラと同じようなノートPCの評価関数を持つ諸兄には、大変にお勧めである。

  あ……最後に本機の特徴である、ミュージックスタンドにも触れておかなければならないだろう。まぁ、それほど悪くもないのだが、別に要らない。あんな不安定な場所に常にノートPCを引っ掛けておくなんて、オイラはイヤだ。以上……といいつつも、スピーカーの出力が3倍になるので、昨晩、落語を聞くときに枕元で使ってたりするんだけどね。リモコンは使ったことない。うはは。