SVX日記
2016-06-04(Sat) ダライアスふしぎ発見
昨日、新しいスピーカを作って試聴した際、ダライアスがちょっとイマイチだと感じたが、実は「音源自体がかなり腐っていた」せいなのだということに気づいた。
オイラは初代ダライアス信者なので、昨日聴いた単体版のCDのほか、初代版のCD、PC Engineのゲーム版のCDを持っているので、改めて聴き比べたところ、いずれもまったく別物ではないか! ゲームミュージックなんて電子音を録音するだけだろ、などと思っていたので、こんなに差があるなんて思ってもみなかった。そりゃ「基板から新たに収録し直したリマスタリング版」なんてモノが再発売されるわけだ。ずっと、単なる宣伝文句かと思っていたのだが、これだけの差があるならばもう一度、買ってもいいと思える。
初代版を改めて聴くと、ゲームセンタで鳴っていた印象に近い気がする。たぶん、最新版が「基板から新たに収録し直した」のだから、逆にこれは「(おそらく本物の筐体の)スピーカで再生したのをマイクで収録した」のだろうと思う。リアルという意味では悪くはないが、筐体のスピーカなんて安モノだから、それほどクリアに録れるわけもなく、いわゆる「ダビング」品質なのだろう。
驚いたのは、PC Engineのゲーム版のCDだ。ドルビーサラウンド対応ということで、おそらくスタジオでマトモなアンプに基板をつなぎ、マトモなスピーカで再生したの音をキチンとしたマイクで収録したのではないかと推測する。そのせいか、各パートが独立して鳴っている印象を受けるし、高音も澄み切っている。音楽として聴くなら間違いなくこれがいい。収録ループ数が多いのもいい。
せっかくなので、ちょっと切り取ってつないでみたものを置いてみた。いずれも、各曲の冒頭部分のみ、単体版、初代版、PC Engine版の順でつないだものだ。原盤からの劣化がゼロになるよう、切ってつなぐ以外の加工はしていない。
# cdparanoia -B -d /dev/sr1
# sox S/track04.cdda.wav cap_S.wav fade 0 30 1
# sox 2/track01.cdda.wav cap_2.wav trim 3 fade 0 30 1
# sox P/track03.cdda.wav cap_P.wav fade 0 30 1
# sox cap_S.wav cap_2.wav cap_P.wav captain_neo.wav
まずはCAPTAIN NEO。単体版はチャンネルが左右逆で、ドラムがモコモコだ。PC Engine版は、イントロの後に音のパンニングする部分がちょっとおかしいが、基本的に音がクリア。初代版は、よくも悪くもゲームセンタで聴いた音。
つぎにINORGANIC BEAT。やはり、単体版はチャンネルが左右逆。ドラムの音は悪くないが、音色が明らかに違う。PC Engine版も、ドラムの音色は違う気がするが、これは使ったスピーカがイイからではないだろうか。金属音の冴えも素晴らしい。初代版は、やはりゲームセンタで聴いたドラムの音。
ボスのELECTRIC FAN。単体版は各パートが中心に寄っている。ドラムは大太鼓みたいなヒドい音だ。PC Engine版は、各パートの左右への分かれっぷりがすごい。ドラムは弱めだがクリアだ。
愕然とするのがMAIN THEME CHAOS。単体版は、妙な反響効果を入れているのか、ドラムがホワイトノイズと化している上、プチノイズまで入っている。初代版は、冒頭のゴワゴワ感こそスゴいが、確かにゲームセンタではこの音だった。キラキラした音は完全に潰れているが。これに比べると、PC Engine版は、ほぼ完璧。冒頭のオーケストラヒットは抑えめだが、続く高音系が気持ちいいほどキレる。
THE SEA。単体版は総じて低音強化なのかと思ったら、この曲ではドラムが遥か遠くで鳴っている。ミジミジという音の音色が耳障り。ちなみに、前半はまだしも、後半は完全にグチャグチャ。一方で、PC Engine版の音のクリアさに比べると、初代版はモゴモゴ感がある。
最後はラストボス。どれにもスピーカのビビリ音が入っている気がするが、特に単体版がヒドい。初代版はやはりゲームセンタで聴いたイメージ。PCEngine版が一番マシだ。
オイラは初代ダライアス信者なので、初代版のCDがかなりイマイチだったことに気づかされてしまったのはかなりのショックだ。PC Engine版がかなりイケているとはいえ、こうなると、完全版を手に入れたくなる。現在、購入もしくはレンタルできる初代ダライアスの音源は……なに!? DARIUSPREMIUM BOX REBIRTHしかないの!? っていうか、これ限定発売だから高騰してるし……。