SVX日記
2012-01-21(Sat) 古本屋とコーヒー屋で話し込む
ふと、以前に読んだ「内閣総理大臣 織田信長」が、無性に読みたくなり、オークションを漁っていると、扱っているのは歩いていけるほど近くの古本屋ではないか。
直接、買いに行けば送料が浮くかもな、オークションに出している本は売ってくれないかもな、などと考えながら、店に到着。半分、シャッターが閉まっているが、一応、営業しているようだ。当然ながら、客は私ひとり。店主は奥で作業をしている。
しかし……あれ? ……ここ、なんだか……SFのラインナップがスゴくない? この辺りの本は、新書サイズで、ケース付き、昭和30年代の初版……裏表紙をめくっても値段が書いてない。以前から読もうと思っていた「吸血鬼カーミラ」だが、これ、もしかして、新品で買うより高いんじゃない? ゲ。妙に薄い「夏への扉」なんか、1万円だぜ。星新一の初版らしき本も数冊。ゲームブック率もやや高め。な、なんじゃ、ここは?
適当に1冊買って、店主に話しかけてみようと、以前に気軽に読めた印象のある、式貴士の「吸魂鬼」と、ガキの頃に持っていた「銀河鉄道999の15巻」を持っていく、後者は収集中で売り物ではないとか。ますます怪しい本屋だ。
いろいろ話を聞くと、絶版漫画やSF関係に指向した古本屋なんだとか。オークションに出品中の本も売ることはできるが、ちょっと離れた倉庫にあるから、後日なら用意しておくとか、実質はネットでの販売が主だとか、amazonの1円の本の儲けの実情とか、私にしては珍しく、初対面の人と話し込んでしまった。
レジに行くと、狭い廊下を通じて、奥に喫茶室があることに気づく。ついでだから、一杯飲んでいこうかな、と、マンデリンを注文。カウンタで、置いてあったカーグラフィックを読みつつ、マスターのドリップをチラチラと見る。ビーカーのような容器に移すことで温度を下げつつ、コーノ式でサラッと淹れているようだ。
思わず、レジでコーヒー代を支払う際、またもや、私にしては珍しく、マスターに話を振ったら、話し込みモードに。ウチのマンデリンは重厚感が出てないとか、業務用の超高級ミルはスゴいとか、ドリップの際は温度が大事だとか。なかなか参考になる。
帰宅して、温度を下げ、西山コーヒーの深煎りマンデリンを淹れてみるが、店で飲んだのよりも、かなり苦みが強い。うーむ、やはりドリップの方法による差って、そう大きくはないんじゃないかと、改めて思ってしまう。とはいえ、ペーパーよりナイロンフィルタの方がうまい気もするのも確か。ただ、ナイロンフィルタは、速度の制御ができなすぎるんだよな……かくして、研究は続く。