「第1回世界鉄塔調査学会」開催される!!

 

 1999年11月7日午前10時、日本を代表する自称「鉄塔研究者」のうち、有志5名が埼玉県武蔵高萩駅前に結集しました。左から、みそがい氏、荒畑氏、JAMMIT氏、Hisa氏、フルタニアンです。

 まずは、鉄塔研究者のバイブルである「鉄塔武蔵野線」において、ガンダーラとして描かれている「中東京変電所」に向かいました。変電所に向かう途中、JAMMIT氏が用意した変電所調査資料が配られましたが、その丹念な調査結果には一同感嘆。いきなり濃い雰囲気です(^o^;)。

 ちなみに、上の写真は「中東京変電所」に建っている、日本を代表する鉄塔「武蔵野線1号鉄塔」の前で執り行われた、学会の開催式典の模様です。(単なる記念撮影のように見えますが間違いなく開催式典……のハズです)。

[盃型鉄塔]

 荒畑さんの車で「中東京変電所」に到着し、1号鉄塔の前で記念写真(^o^;)を撮ったあと、変電所の周囲をひと回りしました。左の写真はそこで見つけた妙に低い盃型の鉄塔です。

 そんな時、Hisaさんが巨大な1000mmの超望遠レンズを出してみんなをビックリさせると、JAMMITさんも負けじと使い込むあまり金色の真鍮の地が出ているカッチョエエCanonF-1で鉄塔撮影。そこに、フルタニアンも新兵器17-35mmを誇らしげに取り出し、さながら「鉄塔調査学会」は「カメラ機材自慢大会」の様相を示していきます(^-^;)。

 次に「新所沢変電所」に場所を移し、再び変電所の回りをひと回りします。左の写真は変電所のすぐ外に建っている巨大な紅白鉄塔です……が、その時、付近写真を撮っていたHisaさんが鉄塔直下に向かうべく草むらに突撃! 一同あわてて後を追います。直下ではみそがいさんが鉄塔のボルトのイタズラ防止用のキャップを発見したり、Hisaさんの1000mmを望遠鏡代わりにジャンパ線の重りの構造をみんなで覗き見るなど、いろいろな発見がありました。

[草むらの中の鉄塔]

 変電所の裏には宇宙人のような格好の鉄塔も発見しましたが、送電線がつながってません。どうやら試験用に撤去をまぬがれている試験用鉄塔のようでした。

 さて、そんなこんなで昼下がり、学会の昼の懇親会にレストランに行きました。懇親会では各々の紹介、カメラ話、飛行機話、パソコン話、Web経営話、そしてなんと言っても鉄塔話で大いに盛り上がりました。

 中でも、JAMMITさんの「鉄塔に登った話(作業員として)」には、一同揃って「登ってみたい」と同調し、それなら「みんなでコッソリ鉄塔を登る鉄塔オフ」を開催しようか、などという意見も出ましたが、「もし見つかると新聞沙汰になってWeb閉鎖に追い込まれる」とか「いや、その一瞬前にはすごい来場者になりカウンタぐるぐる回るハズだ」などとシャレにならない意見も飛び交い、結局「登るオフ」は無期限延期になりました(^-^;)。

 食事の後は、周辺の電力事情に詳しい荒畑さんの提案で、更に「新坂戸変電所」に向かい、またまた変電所の回りを一回りします。

[夕暮れの変電所]

 この変電所は所内でなんらかの電気工事中でしたが、そんなことにはひるまない鉄塔調査隊。ここぞとばかりに写真を撮りまくります……が、日も暮れ始め、そろそろ撤収の時間が迫ってきました。

 荒畑さんに川越駅まで送ってもらう途中、川越市内で電柱のない町並みを発見。だれからともなく「電柱はなくなっても鉄塔さえあれば……」などという意見が出ましたが、JAMMITさんが「電柱も大事です」のヒトコト。5人とも鉄塔好きながら、若干の嗜好の違いがあるようでした(^-^;)。

 帰る途中、今回は惜しく参加できなかった土地神さんからの「鉄塔模型」の情報を得ていたフルタニアンから「模型買いに行きましょう」という提案がありましたが、色よい返事をしたのはみそがいさんだけでした……が! なんやかんやで、荒畑さんを除く4人とも浦和駅近くのおもちゃ屋で「鉄塔模型購入」。なんや〜、結局みんな好きなんやんか〜(^o^;)。

 というわけで、なんだかんだありましたが、非常に有益な「第1回世界鉄塔調査学会」でした。以下は参加した各人からの一言コメントです。

荒畑 宗靖(今回のレポート)
 本当に、お疲れ様でした。いやぁ、大変濃い内容で、皆さんのお話が楽しくて、疲れを忘れ、次の日まで興奮していました。

[荒畑さんの成果]

 右の写真が今回の成果です。私の見方はマニアック? V吊り碍子の片方だけのジャンパです。耐張碍子からの支持物だけでは支えきれずに懸垂碍子も付けたように見えますが長さの関係から斜めにしたのか?
 平日に変電所見学をしたいと言うのが、次回の希望です。

[Hisaさんの成果]

Hisa
 無事第一回を終えた世界鉄塔調査学会ですが、パーツ部会としてはV吊り碍子に取りつけられた重しを1000mmレンズで超望遠撮影できたのが収穫です(左の写真)。

 あと、古い安曇幹線も見ることが出来て良かったです。
 なんだかんだで変電所3個所を一周づつしたので結構な距離を歩いたはずなのですがあっという間の楽しい時間でした。第二回への期待が否が応でも高まるOFF会でした。

JAMMIT
 鉄塔好きの学会の皆さんお疲れさまでした。興奮して集合駅に一番乗りした小生と大差なく皆さんが到着したのは驚きで学会員の意気込みが感じられました。
 いつも変電所を観る時に何故か控えめになりがちですが(自分が)これほど大胆に?楽しく、かつ詳細に楽しめたのは初めてです(右の写真はお気に入りの中東京幹線の425号最終鉄塔)。

[JAMMITさんの成果]

 しかも、目の前には自分が鉄塔サイトを始めるきっかけとなった「みそがいさん」最近少し停滞気味だった写真熱を全開にしてくれた「フルタニアンさん」鉄塔なんでも辞典のヒントを下さった(こちらが勝手に真似)「Hisa」さんなによりも鉄塔魂?を呼び戻してくれた「荒畑さん」が一緒なのです。近年まれに見る充実した一日でした。
 学会開催に合わせ変電所の見学について問い合わせたところ、保守要員の関係で休日は無理とのことでしたが、平日なら快くOKとのことでした。
 第2回開催は是非平日と言うことで・・皆さんまた会いましょう。

[みそがいさんの成果]

みそがい(今回のレポート)
 みなさま、おつかれさまでした。日頃、鉄塔自体を目にすることはあっても、そのまま脳味噌を素通りして何の感情も引き起こさない、あるいは、目に入ったことすら認識していない人々は多いです。その中にあって、多大なる思考エネルギーを鉄塔や送電線に向け、なんらかの結果を残すことが出来、嬉しい限りでした。

 上の写真が今回の成果「日本における最も有名な鉄塔」の『武蔵野線-1』鉄塔です。私にとっては、象徴的な鉄塔、という位置付けになってます。観察の方法は数多くあり、同じモノを見ても、そこから受ける刺激は千差万別、十人十色、多種多様です。
 これらの報告に影響を受け、さらに新しい方向に進むのもいいんじゃないでしょうか。来るべき第2回にむけ、私は研鑽を積むことにします。

フルタニアン
 みなさんお疲れサマでした。とても楽しいオフ会でした。同じ鉄塔好きでも、1本の線をたどる「追跡好き」や珍しい鉄塔を追う「捜索好き」など、みんな「鉄塔嗜好」が違うのは新鮮な発見でした。
 左の写真が今回の学会の一番の成果ですかね。来たるべき21世紀に備える鉄塔とでもいいましょうか? フルタニアン宮殿も21世紀に向けて更なるパワーアップをしなければ!

[フルタニアンの成果]

 いや〜、しかしみなさん博識ですねぇ。ホントいろいろ勉強になりましたよ〜。またやりましょうね〜(^o^)/~。


 

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